マイクロコンバージョンとは?設定するメリットと活用事例について解説

本記事は、これから運用型広告を開始する方や、広告の基礎的なことは概ね理解している運用初心者に向けた内容です。

運用型広告のメリットのひとつは、広告予算や配信内容(クリエイティブ)を状況にあわせて自由にカスタマイズできることですが、必ずしも予算や設定変更によって成果が必ず上がるほど単純なものではありません。

広告の成果をあげるためには、まず成果を可視化し目標を明確にする必要があります

今回は、その成果を可視化するために重要なコンバージョンや、その手助けとなるマイクロコンバージョンについてご紹介します。

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コンバージョンとマイクロコンバージョンとは

まず最初に、コンバージョンとマイクロコンバージョンの定義を説明します。

コンバージョン:広告によって得られる最終的な成果

マイクロコンバージョン:最終的な成果にに至るまでの、中間ゴール地点

つまり、マイクロコンバージョンは、コンバージョンの手前にある通過点を小さな成果とみなし評価する指標となります。

例えば、ECサイトであれば「注文完了」がコンバージョンだとすると、その手前の「商品ページの閲覧」や「商品をカートに追加」がマイクロコンバージョンとなります。

マイクロコンバージョンの指標の種類

マイクロコンバージョンの指標は取り扱っているウェブサイトやサービスの目標によって異なりますが、一般的なマイクロコンバージョンの指標には下記のようなものがあります。

【マイクロコンバージョンの指標の種類】

  • ページビュー
  • ページの滞在時間
  • コンテンツのダウンロード
  • メールニュースレター登録
  • ビデオ視聴
  • SNSのフォロー
  • 商品へのレビューまたは評価
  • ショッピングカートへの追加
  • フォームの項目

参考:マイクロコンバージョンの指標の種類

マイクロコンバージョンを設定するメリット・デメリット

マイクロコンバージョンを設定するメリット、デメリットを抑えておきましょう。

マイクロコンバージョンを設定する「メリット」

  • 最終的なコンバージョンの母数が少ない場合の判断基準にできる
    広告の予算が少なかったり、商品が高価なもので検討期間が長かったりすると、コンバージョンデータが月に数件しか取れない場合もあります。 評価するコンバージョンデータが少ないため比較しづらいですが、手前にマイクロコンバージョンを設定することで、判断材料となるデータ量を増やすことができます。
  • コンバージョンデータを自動入札に活用できる
    自動入札を活用する場合、機械学習に必要な推奨コンバージョン数というものが存在します。
    学習するコンバージョンの数が多ければ多いほど、その分自動入札の精度も向上するためマイクロコンバージョンを設定して数を担保することができます。
  • ユーザーの行動を可視化できる
    コンバージョンするまでの中間地点にいくつかマイクロコンバージョンを設定していた場合、ユーザーの行動が数値から想定しやすくなります。

マイクロコンバージョンを設定する「デメリット」

  • 管理工数が増える
    これまで管理していた指標にマイクロコンバージョンが新たに加わるため、レポート作成や広告配信データの分析に手間がかかってしまう可能性が考えられます。 その一つとして、管理画面で確認する際の注意点をお伝えします。

💡 注意:Google広告の管理画面でマイクロコンバージョンを確認する際の注意点
マイクロコンバージョンは、管理画面でいう「すべてのコンバージョン」にコンバージョンの数と合算して含まれているためご注意ください。 分類>コンバージョン>コンバージョンアクションの順で選択すると、内訳の数値を確認できるようになります。

  • 必ずしもコンバージョンの増加につながるとは言い切れない
    使用している入札戦略にもよりますが、自動入札にマイクロコンバージョンを使用すると、機械学習がマイクロコンバージョンの数を最大化するように挙動する場合があるため、必ずしも最終的な成果(コンバージョン)の数が増えるとは言い切れないので注意しましょう。

マイクロコンバージョンの活用例

では、このマイクロコンバージョンは一体どのような場面で活用できるのでしょうか。

ここでは主に2つの活用事例をご紹介します。

活用例1:最適化対象をマイクロコンバージョンに設定

広告の予算が少ない、自動入札を設定しているものの月に数件しかCVがつかないといった場合にマイクロコンバージョンが活用できます。

例えば、入力フォームで項目ごとにマイクロコンバージョンを設定していた場合、本来なら登録完了を学習対象にしたいところですが、月に4件しかないためデータ量がかなり少ないです。

かといって「入力フォーム到達」を学習対象とした場合、500件とかなりデータ量が多くその中には離脱する可能性の高いユーザーも含まれていると考えられます。

機械学習に必要なデータ量の担保、かつデータの質を求めた場合、赤枠箇所がより適切な設定地点となり成果の向上を目指すことが可能です。

活用例2:マイクロコンバージョンに価値を設定

マイクロコンバージョンに金銭的価値を設定し自動入札に活用することができます。

入札戦略を「コンバージョン値の最大化」に設定している場合、予算内で合計のコンバージョン値を最大化するような動きとなりますが、マイクロコンバージョンやCVに値を設定することで、価値の重み付けを指定することが可能となります。

例えば、下記の表でみると、問い合わせ(CV)とマイクロコンバージョンには1/10の価値の差があることを機械学習に指示することができます。

参考:「コンバージョン値の最大化」入札戦略について(Google広告公式ヘルプページ)

マイクロコンバージョンを設定する方法

実際に、マイクロコンバージョンを設定する方法をご紹介します。

上記でもお伝えしたように、マイクロコンバージョンは「最終的な成果にに至るまでの、中間ゴール地点」となりますので、中間指標となるポイントを選択しましょう。

その上で、今回はGoogle広告の設定方法をご紹介します。

1.コンバージョンアクションを作成
ツールと設定>コンバージョン>新しいコンバージョンアクショントラッキングするコンバージョンアクションを選択します。

2.コンバージョンアクションの詳細を設定
対象の目標カテゴリを選択>メインアクションを選択 メインアクションを選択すると、入札単価の最適化とレポートで使うコンバージョンアクションとしてカウントされます。

💡 メインアクションとサブアクションの定義
メインアクション:レポートの [コンバージョン] 列に表示されるコンバージョンアクション
サブアクション:レポートの [すべてのコンバージョン] 列に表示され、モニタリングのみに使用されるコンバージョンアクション
※サブアクションを選択した場合でも、のちにカスタム目標で設定した場合は最適化として使用することが可能です。

カスタムの目標の設定方法
1.ツールと設定>コンバージョン>カスタム目標>カスタム目標を追加
2.設定したいコンバージョンアクションを選択し、管理しやすい名前を付ける

最後に「完了」をクリックすれば、Google広告でのマイクロコンバージョンの設定は完了となります。

参考:コンバージョンアクションを作成する(Google広告公式ヘルプページ)

まとめ

今回は、成果を可視化するために必要なコンバージョンやマイクロコンバージョンの指標と設定方法について詳しく紹介しました。

コンバージョンまでの中間ゴール地点に設定するマイクロコンバージョンは、自動入札の最適化に役立つことが理解できたのではないかと思います。

この記事が、これから運用型広告を始める人、運用初心者にとって、成果向上の施策の一つとして知見を広げることができたなら幸いです。

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