【YouTube広告】目的に応じたメニュー選びのポイントを分かりやすく解説
インターネットユーザーの動画視聴時間の増加に伴い、動画広告市場は年々大きく拡大しています。その中でもYouTubeは幅広いユーザーに利用されている巨大なプラットフォームであり、広告の配信先としても非常に魅力的です。
この記事では、最終的なビジネス目標を達成するために、複数あるYouTube広告のメニューから最適なメニューを選ぶ方法を解説します。
動画広告を配信する際の効果測定やKPI設定の方法については以下の記事で解説していますので、合わせてご参考ください。
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目次
YouTube広告の重要性
動画広告市場は年々大きく拡大しています。2022年の動画広告市場は、株式会社サイバーエージェントおよび株式会社デジタルインファクトの調査によると、5,601億円となり、2021年比で33.2%増加しました。
将来的にも動画広告市場は成長が続く見込みであり、2026年には2022年の2倍以上の規模になると予想されています。
このような中、YouTube広告の重要性もますます高まっています。YouTubeは幅広い利用者層を抱えながら、広告配信の際はターゲティングを詳細に設定できるため、YouTube広告を活用することで、ターゲット層に対して効率よく広告の露出度や認知度を高めることができます。
出典:サイバーエージェント、2022年国内動画広告の市場調査を実施
YouTube広告の動画フォーマット
スキップ可能なインストリーム広告
スキップ可能なインストリーム広告は、動画の前後や、途中で再生される動画広告で、再生開始から5秒経過するとスキップができるようになる広告フォーマットです。動画の長さの上限はありません。
スキップ不可のインストリーム広告
スキップ不可のインストリーム広告は、文字通りスキップができない動画広告になります。広告の再生時間は最大15~20秒間となっており、コンテンツの再生前、再生途中、再生後のいずれかに表示されます。
バンパー広告
バンパー広告は最長6秒でスキップ不可の動画広告で、動画の再生前、再生途中、再生後に再生されます。短時間でインパクトのある印象を与えるクリエイティブを用いて、幅広い視聴者にリーチし、認知度を高めたい時に最適です。
インフィード動画広告
インフィード動画広告はYouTubeコンテンツの近くで動画を表示できる広告で、YouTube検索結果やYouTubeの「次のおすすめ」、YouTubeアプリのホームフィードに表示されます。動画の長さの上限はありません。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告はモバイル専用の広告で、YouTubeサイトではなく、Google動画パートナーであるウェブサイトやアプリの中で表示されます。ウェブサイトに表示される場合はバナーに、モバイルアプリに表示される場合はバナー、インタースティシャル、インフィード、ネイティブ形式で表示されます。動画の長さの上限はありません。
マストヘッド広告
マストヘッド広告は多くの人が目にするYouTubeホームフィードの上部に表示される広告です。表示回数も非常に多くなるため、新商品やサービスの認知度を高めたい場合や短期間で多くのオーディエンスにリーチしたい場合に適しています。
またマストヘッド広告は他の広告と異なり、Googleの営業担当者を通した予約をしなければ利用できません。
動画の長さに制限はありませんが、パソコンで表示される場合の表示時間は最大30秒間となります。
YouTube広告の広告フォーマット
予約型
YouTube Select
YouTube Selectは、YouTubeで人気の高い上位5%のチャンネルに配信ができる予約型のメニューです。人気のチャンネルを複数のカテゴリー別にパッケージ化した「Lineups」や「Programs」、広告主のニーズに応じてチャンネルを選定してパッケージ化する「Custom」の3種類から配信方法を選びます。
広く認知を獲得することができますが、「プレミアムな配信枠」のような位置づけなので、かかる費用は大きくなります。
マストヘッド広告
マストヘッド広告は上で説明した通り、YouTubeホームフィードの上部に表示される広告です。予約型の広告となるため、Googleの営業担当者を通して予約をすることで利用できます。
特に注目度の高い位置に表示され、表示回数も非常に多くなるため、新商品やサービスの認知度を高めたい場合や短期間で多くのオーディエンスにリーチしたい場合に適しています。
マストヘッド広告も運用型と比べるとミニマムの配信金額は大きくなります。詳しくはGoogleの営業担当者に問い合わせてみてください。
運用型
キャンペーン目標「ブランド認知度とリーチ」
以下はキャンペーン目標を「ブランド認知度とリーチ」とした時に選択できるキャンペーンのサブタイプです。認知を拡大したり、多くの人にリーチをしたい場合は、キャンペーン目標で「ブランド認知度とリーチ」を選択した上で、以下のサブタイプから最適なメニューを選択しましょう。
- 動画リーチキャンペーン(VRC)
動画リーチキャンペーンはGoogle広告でより多くのリーチを獲得するためのキャンペーンとなっており、特に「効率的なアプローチ」を選択して配信を行うと、さまざまなシグナルを利用して費用を抑えながらより多くのユニークユーザーにリーチできるよう配信が行われます。
- 広告シーケンス
動画広告シーケンスは定めた順序で一連の動画をユーザーに表示し、商品やサービス、ブランドのストーリーを視聴者に伝えることができるキャンペーンタイプです。
キャンペーン目標「商品やブランドの比較検討」
YouTube広告の目的がユーザーの興味を引き付け、商品やサービスの検討を促すことである場合は、このキャンペーン目標を選択しましょう。
- 視聴回数を増やす
キャンペーンのサブタイプに「視聴回数を増やす」を選択すると、スキップ可能なインストリーム広告とインフィード動画広告を使って視聴回数を増やすような動きをします。利用可能な入札戦略は「広告視聴参加の上限」(上限CPV)で、動画広告の視聴1回あたりに対して支払う上限金額を指定して配信を行います。 - 広告シーケンス
キャンペーン目標が「商品やブランドの比較検討」の場合も動画広告シーケンスの配信が可能です。
キャンペーン目標「販売促進」「見込み顧客の獲得」「ウェブサイトのトラフィック」
これらは購入や登録、サイトへのアクセスなどユーザーに行動を促すことが目的の場合に選択するキャンペーン目標になります。
- コンバージョンの促進(動画アクションキャンペーン – Video Action Campaign – VAC)
動画アクションキャンペーンはさまざまな場所で広告を表示し、コンバージョンの促進に最適化して配信を行う自動キャンペーンで、以下のようなメリットがあります。- コンバージョンを促進
YouTubeやその他の場所でキャンペーンを展開し、コンバージョン単価を抑えながら、コンバージョンを促進できる。 - キャンペーンの掲載結果を改善
複数の広告枠を併用して新規ユーザーにリーチし、キャンペーンの掲載結果を改善できる - キャンペーンを簡単に拡大
1つのキャンペーンでパソコン、モバイル、テレビに広告を簡単に掲載できる。
- コンバージョンを促進
目的別の配信メニューの選び方
YouTube広告配信の準備
1.メニューを決めてから広告用動画を制作する
YouTube広告を最適な状態で配信するためには、動画の作成を行う前に配信メニューを決めておくことが望ましいです。配信メニューによって使用可能な動画の条件が異なるため、配信メニューを先に決めておくことでそのメニューに適した形で動画の制作ができます。(例:バンパー広告の6秒間で商品名をアピールできるようにレコーディングをするなど)
2.既にある動画素材から広告用動画を制作する
広告用動画の制作費を抑えたい場合や、施策を検討する中で途中からYouTube広告の配信が決まった場合は、既にある動画素材から広告用動画を制作することもあると思います。
既に撮影やレコーディングが終わってしまっている場合、編集可能な幅が決まってしまいますが、可能な限り、配信メニューに適した形で編集を行いましょう。
TVCMの素材を使う場合は、スキップ可能なインストリーム広告やスキップ不可のインストリーム広告ではそのままの形で動画を使えますが、バンパー広告を配信する場合は6秒に短縮した上で、その中で商品やサービスをアピールできるような動画に編集する必要があります。
目的別の配信メニュー
1.認知度を高める目的(リーチに最適化する)
運用型の配信を行う場合は、キャンペーン目標「ブランド認知度とリーチ」を選択しましょう。キャンペーンのサブタイプで、「動画リーチキャンペーン(VRC)」と「広告シーケンス」が選択できます。
「動画リーチキャンペーン(VRC)」の中でも「効率的なアプローチ」と「スキップ不可のインストリーム広告」に分かれますが、いずれもリーチを増やすことに最適化して配信が行われます。「効率的なアプローチ」を選択するとバンパー広告を活用し、少ない予算でより多くのユーザーにリーチできます。
2.比較・検討を促す目的(視聴に最適化する)
キャンペーン目標で「商品やブランドの比較検討」を選択しましょう。キャンペーンのサブタイプで「視聴回数を増やす」を選択すると、スキップ可能なインストリーム広告とインフィード動画広告を用いて、広告を見てくれる人に広告を届けるよう視聴に最適化して配信がされます。「広告シーケンス」を選択すると特定の順序で広告を表示して、商品やサービス、ブランドのストーリーを伝えることができます。
またアクションポイントをどこに選択するかによっては動画アクションキャンペーン(VAC)も比較・検討を促す目的で使用できます。
3.行動・購買を促す目的(アクションに最適化する)
キャンペーン目標「販売促進」「見込み顧客の獲得」「ウェブサイトのトラフィック」からビジネス目標に最適なものを選択しましょう。
「動画アクションキャンペーン(VAC)」が、選択したアクションポイントのコンバージョンが最大化されるように配信を行います。リーチに最適化するような配信と比べるとリーチが少なく、インプレッション単価は高くなりやすいです。
おわりに
YouTube広告はYouTubeの利用者の多さとターゲティングの設定が細かくできることから動画広告の中でも非常に利用価値の高い媒体です。
目的に応じて様々なメニューが用意されているので、実施の際にはぜひこの記事の内容を参考にしていただければと思います!
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