【BtoB事業者向け】オフラインCVを活用し、成果をあげた具体的事例

これまで数多くのお客様に、オフラインCVを利用した広告配信のお手伝いをしてきたオーリーズ。本記事では、課題解決のリアルなイメージを持っていただくために、弊社がどのようにオラインCVを活用し、成果を出してきたかという具体的事例を2つ、紹介します。

👉 本記事では【オンラインCV】【オフラインCV】の定義は以下のとおりです。
リード獲得を【オンラインCV】とした場合、SFAで管理する商談データなどが【オフラインCV】とします。

【オンラインCV】
Google広告などの媒体が、Cookieやタグなどのオンライン情報によってトラッキングできるコンバージョン

【オフラインCV】
Google広告などの媒体が、広告主である企業の1st Partyデータのインポートによってのみ、トラッキングできるコンバージョン

1st PartyデータをGoogle広告やYahoo広告、Facebook広告に読み込むことで、AIによる学習データとしての利用が可能になります。GoogleではGCLID(Google Click Identifier)、YahooではYCLID(Yahoo Click Identifier)といったID=“広告表示ごとに振られる文字列”を利用して取り込みをおこない、Facebookではメールアドレスを取り込み、突合します。

※1st Partyデータ……自社のウェブサイトで収集したユーザーの情報。企業自身が自由に管理、コントロールすることができる。
※各々の環境に応じてオフラインCVの定義が異なる場合があるため、このような定義づけをしています。

>>オフラインCVを活用した広告運用について詳しく見る<<

広告運用でのオフラインCVの活用方法

オフラインCVの運用方法は大きく分けて2つの方法があります。

【①媒体にインポートしたオフラインCVを最適化対象として設定する方法】

広告クリックID(GoogleならGCLID)を使い、媒体にオフラインCVをインポート。オンラインCVよりもビジネス目標に近いオフラインCVを媒体の最適化対象に設定する。

【②オフラインCV単価を可視化、媒体の予算をアロケーションする方法】

広告効果計測データとCRMデータを付け合わせ、商談などのオフラインCV単価を可視化。可視化された獲得単価を踏まえて媒体間の予算をアロケーションしながら運用する。

上記の2つの方法で成果が向上した事例をそれぞれ紹介していきます。

A社の場合
【①媒体にインポートしたオフラインCVを最適化対象として設定する方法】により商談単価を約60%に改善することに成功

大手製造業A社様の事例です。
オンラインCVは資料のダウンロード。獲得したリードに対して営業が訪問・商談を行っており、リード獲得後のフローはCRMツールで管理をしています。

運用の課題

A社様の運用では、以下の課題がありました。

  • 製品群ごとに予算と目標CPAがある
  • 製品群ごとのオンラインCV後の商談化率が分からない
  • 広告の種類によるオンラインCV後の商談化率が分からない

課題解決のためにおこなったこと
【広告運用へのオフラインCV導入】

以下の2つの方法により、オフラインCVの導入とリード獲得後の成果の可視化を行いました。

①GCLIDをキーにGoogleに商談数をインポート

オフラインCVとして、GCLIDをキーにGoogle広告に商談数をインポート。
これによりキーワード単位での商談数と、広告単位での商談数の確認が可能になり、さらに、“リード獲得(オンラインCV)”よりも成約に近いポイントである、“商談数”をGoogle広告の最適化対象にした広告運用もできるようになりました。

②広告グループごとに固有のパラメータをキーにして整理

広告グループごとにパラメータを付与して、媒体データと商談データを紐づけた表を作成。
これにより製品群単位での各媒体、広告の種類、各広告グループごとの商談数を可視化できるようになりました。

結果

オフラインCVを導入する以前は、広告の評価はリード獲得のCPAでしか評価できなかったため、そのCPAがKPIとして設定されていました。オフラインCVを導入後、商談数ベースでの広告の評価、つまり、より成約に近いポイントでの貢献度をもとに、広告を評価できるようになり、目標達成に関連性の高い数値でKPIを設定できるようになりました。

また、成約に近いポイントの数値に重みを付けた広告運用が可能になり、商談単価を約60%改善することができました。

B社の場合
【②オフラインCV単価を可視化、媒体の予算をアロケーションする方法】により商談単価を約30%抑制することに成功

SaaSを提供するA社様の事例です。
オンラインCVはメールアドレス登録。メールアドレス登録地点は資料ダウンロードフォームや問い合わせ、セミナー予約など複数ある状態。CVの計測はAD EBiS(アドエビス)でおこない、顧客データはCRMシステムに格納される流れになっています。

運用の課題

B社様の運用では以下の課題がありました。

  • 質の低いリードが含まれる(存在しない株式会社名や電話番号が入力されているリード等)
  • 広告の種類によるオンラインCV後の商談化率が分からない

課題解決のために行ったこと
【媒体予算をアロケーションするためのフロー構築】

質の低いリードのデータを除外し、広告の種類別に商談化率を可視化するため、下記のフローを構築しました。

  1. データの配置
    1. AD EBiSによる広告効果計測データをスプレッドシートにアップロード
    2. gluにより自動収集された広告媒体の各種データをGCS(Google Cloud Storage)にアップロード
      ※glu……検索広告、ディスプレイ広告、アクセス解析、広告効果測定ツールなど各種マーケティングデータを集約し、見える化するレポーティングツール
       
  2. 有効/無効CVの判別とデータ整形
    1. スプレッドシートの内容とCRM内の顧客情報を突き合わせCVの質を判定。データを更新
    2. 更新したデータを、BIツールに取り込む用のシートとGoogle広告のオフラインCVに取り込む用のシートに整形し、複製
      ※BIツール……企業が持つさまざまなデータを分析・見える化して、経営や業務に役立てるソフトウェアの総称
       
  3. オフラインCVの取り込み
    1. シートをGoogle広告に取り込む(GCLIDで紐づけ)
       
  4. DOMOによる作表
    1. スプレッドシートとGCSのデータをSQLで加工・整形し、Google Big Queryに格納
      ※SQL……リレーショナルデータベース(RDB)を操作するために使う言語のこと。Structured Query Language。
    2. BIツール、DOMOにてカードを作表。ビジュアライズすることで広告の成果を可視化
      ※DOMO……自社のマーケティングデータを統合、可視化できるBIサービスの一種。優れたビジュアルやインターフェースによる使いやすさが特徴。

結果

質の低いリードを除外し、オンラインCV後の商談化率の可視化をおこなった結果、Facebook広告よりも検索広告の方が商談化率が2倍近く高いことが判明。可視化した広告種別の商談単価を基準に、広告予算のアロケーションをおこなった結果、商談単価を約30%抑制することができました。

ここまで、弊社によるお客様の成功事例を紹介してきました。しかし時には、オフラインCVのみを最適化対象としても上手くいかないケースもあります。そのような場面で使える、“オフラインCV数が少ないときの対処法”についての記事もございます。気になる方はぜひ、ご覧ください。

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