Salesforceとは?主な用途や導入メリットを分かりやすく解説
Salesforceは、業界・企業規模を問わず多くの企業で導入されているクラウドベースのプラットフォームです。Salesforceにはどのような用途・機能があるのでしょうか。当ページでは、Salesforceの主な用途や導入メリットを分かりやすく解説します。
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目次
Salesforceとは
Salesforceは、幅広いビジネスニーズに対応できる、クラウドベースのプラットフォームです。顧客関係管理(CRM)に焦点を当てていますが、セールスやマーケティングなどさまざまな分野に対応したアプリケーションを展開しています。
Salesforceは一つのサービスではなく複数のサービスに分かれています。その中でも特に代表的なサービスである「Sales Cloud」の主な機能は顧客データの一元管理です。データ分析とレポート機能も備わっており、マーケティング施策の実施やカスタマーサービスの向上にも役立てられます。
Salesforceの他のサービスについては、当ページの「Salesforceの代表的なサービス」で紹介します。
自社に合った適切なサービスを選択することで、分野・業種を問わず幅広く活用できるのがSalesforceの魅力です。複数のサービスを一元化した「Customer 360」というサービスもあります。
Salesforceの主な用途
Salesforceの主な用途は、以下の3つです。
- 営業支援システム(SFA)としての利用
- 顧客管理システム(CRM)としての利用
- マーケティングオートメーション(MA)ツールとしての利用
それぞれのケースでどのように活用するのか見ていきましょう。
営業支援システム(SFA)としての利用
Salesforceの主な用途として挙げられるのが、営業支援システム(SFA)としての利用です。SFA(Sales Force Automation)は、営業プロセスの効率化や自動化、最適化を目的としたソフトやツールの総称を指します。Salesforceの中でもSFAとして導入されることが多いのは「Sales Cloud」と呼ばれるサービスです。
Sales Cloudでは、顧客の連絡先情報や過去の取引履歴などを一元管理し、「どの顧客の見込み度が高いか」を自動的に可視化することが可能です。営業活動で日々発生するさまざまな雑務・ルーティンワークを自動化でき、営業担当者がより戦略的な活動に集中できる体制を構築できます。
顧客管理システム(CRM)としての利用
顧客管理システム(CRM)としての利用もよく知られています。CRMとは、「Customer Relationship Management」の略で、企業が顧客との関係を管理し、最適化するためのシステムです。こちらの用途で導入する場合も「Sales Cloud」が一般的です。
Salesforceでは顧客の基本情報や取引履歴などを一元管理できます。蓄積した顧客情報を、セールスやマーケティング、サービスに関する幅広い機能で活用することが可能です。
Salesforceに蓄積した顧客情報は「カスタマーサポート」の面でも役立ちます。問い合わせ対応などの際にSalesforceを見ることで顧客情報をすぐに参照でき、スムーズなサービス提供がしやすくなります。
マーケティングオートメーション(MA)ツールとしての利用
Salesforceは、マーケティングオートメーション(MA)ツールとしての利用もできます。MAツールとは、メルマガや広告などさまざまなマーケティング活動の効率化や自動化、分析ができるツールの総称です。SalesforceのMAツールとしては「Account Engagement(旧Pardot)」が知られています。
Salesforceは統合されたプラットフォームとしての性質を持っているため、SFA・CRMとMAツールを連携させることができます。例えばSFA・CRMに蓄積した顧客データを元にパーソナライズされたメルマガを作成し、MAツールによって自動的に送信するなどの仕組みを構築することが可能です。
競合サービスと比較したSalesforceの魅力
競合サービスと比較したSalesforceならではの魅力は、以下の3つです。
- カスタマイズ性が高い
- 世界シェアがトップレベルで導入事例が多い
- クラウド型でどこからでも利用できる
それぞれの魅力を詳しく解説します。
カスタマイズ性が高い
Salesforceの強みの一つが、カスタマイズ性の高さです。
Salesforceは操作画面を自由にカスタマイズでき、企業ごとの業務の進め方や・ニーズの違いに合わせて柔軟に対応できます。
Salesforceでは、データを格納するオブジェクトのカスタマイズも可能です。オブジェクトとは、データを種類ごとに分けて整理・格納する場所のことで、例えば標準で「リード」や「商談」などのオブジェクトがあります。Salesforceでは標準のオブジェクトの他に、特定のビジネスニーズに合わせた新たなオブジェクト(カスタムオブジェクト)を作ることが可能です。
さまざまなサービスを自由に組み合わせて活用できることもSalesforceカスタマイズ性の高さにつながっています。サービスの具体例は「Salesforceの代表的なサービス」ご参照下さい。
世界シェアがトップレベルで導入事例が多い
SalesforceはSFA/CRMの分野で世界シェアがトップレベルに高く、多くの導入事例があります。
Salesforceは「IDC, Worldwide Semiannual Software Tracker, April 2023」において、世界No.1のCRMプロバイダーに選出されました。Salesforceが1位に選出されるのは10回目です。
世界中で多くの導入事例があり、システムの安定性・信頼性が高いことがSalesforceの魅力です。
参照:Salesforce が 10 年連続で第 1 位の CRM プロバイダーにランクイン – Salesforce ニュース
クラウド型でどこからでも利用できる
Salesforceはクラウドベースのプラットフォームであり、どこからでも利用できるという強みがあります。Salesforceを使うためにオフィスに戻る必要はなく、外出先や自宅からでもSalesforceにアクセスしてデータの確認や編集が可能です。
Salesforceはデバイスの互換性にも優れており、PCだけでなくタブレット・スマートフォンでも利用できます。
Salesforceのデータはリアルタイムで同期されるため、メンバーがどこにいても最新の情報を共有でき、コミュニケーション効率を高めやすいことも大きな魅力です。
Salesforceの代表的なサービス
Salesforceの代表的なサービスは、以下の6つです。
- Sales Cloud
- Service Cloud
- Marketing Cloud
- Account Engagement(旧Pardot)
- Commerce Cloud
- Customer 360
それぞれの概要や主な機能、導入するメリットを簡単に解説します。
Sales Cloud
Sales CloudはSalesforceの主要な製品の一つで、主に営業プロセスの管理と自動化に焦点を当てたアプリケーションです。営業部門が効率的にリードを管理し、成約に進むまでのプロセスをサポートします。
Sales Cloudの主な機能は、以下の通りです。
- 営業活動の管理
- 見込み客の管理
- 取引先と商談の管理
- 売り上げ予測管理
- パイプライン管理
- レポート&ダッシュボード
- ワークフローとプロセスの自動化
- 見積もりと契約の承認
- 連携と最適化
Sales Cloudを導入するメリットは、営業活動の効率化や生産性の向上を実現できることです。従来の営業プロセスが自動化されるため、営業部門の時間をより有効活用できます。Sales Engagementやセールス向けAI、セールス向けアナリティクスなどの関連ツールも豊富で、自社のニーズに合わせて使えるのも大きな利点です。
Service Cloud
Service CloudはSalesforceの製品の中でも、カスタマーサービスとサポートに特化したクラウドベースのプラットフォームです。顧客からの問い合わせにスムーズかつ効果的に対応し、顧客満足度を高めることを目的としています。
Service Cloudの主な機能は、以下の通りです。
- ケース管理
- フィールドサービス管理
- オムニチャネルのルーティング
- ナレッジ管理
- AIを活用した記事のレコメンデーション
- Slack連携
- インシデント管理
- フィールドサービス管理
Service Cloud導入のメリットは、問い合わせの自動化と効率的な管理により、サポート部門の負担を軽減しつつ顧客満足度を向上させられる点です。
Marketing Cloud
Marketing Cloudは、デジタルマーケティング活動を自動化・最適化するためのプラットフォームです。顧客データを活用して、パーソナライズされたマーケティング施策を実施するのが目的となっています。
Marketing Cloudの主な機能は、以下の通りです。
- リード管理
- コンテンツ作成(ランディングページ作成など)
- キャンペーン設計とスコアリング
- データ収集・管理
- データ分析・最適化
- プラットフォーム管理
- SNS管理
マーケティング施策の計画から実行、分析を一つのプラットフォームで行えるのが導入のメリットです。複数のチャネルで一貫性のある顧客体験を提供でき、顧客エンゲージメントの向上にもつながります。
Account Engagement(旧Pardot)
SalesforceのAccount Engagement(旧Pardot)は、BtoBマーケティングに焦点を当てたプラットフォームです。リード生成やリード管理を自動化し、最適化することを目的としています。
Account Engagement(旧Pardot)の主な機能は、以下の通りです。
- リード獲得・生成
- 見込み顧客のスコアリング
- コンテンツ作成(ランディングページ、フォーム、メールのシナリオ作成など)
- レポート作成
導入のメリットは、営業とマーケティングの連携強化です。両部門間のデータ共有とコミュニケーションを改善しつつ、より効果的な営業戦略を実行できます。
Commerce Cloud
SalesforceのCommerce Cloudは、クラウドベースのeコマースプラットフォームです。BtoBとBtoCの両方に対応しており、オンラインストアの構築や管理、最適化をサポートします。
Commerce Cloudの主な機能は、以下の通りです。
- ECサイトの構築・SEO
- キャンペーン管理
- レポートとインサイト
- 注文・発送・在庫管理
Commerce Cloudを導入するメリットは、オンラインとオフラインの販売チャネルを統合し、シームレスな顧客体験を実現できる点です。分析もできるため、データを使って販売戦略を最適化できます。
Customer 360
Customer 360は、Salesforceのさまざまなクラウドサービスのデータを統合して利用できる総合的なサービスです。これまで紹介してきたSalesforce製品を含め、さまざまなサービスを一括契約で利用できます。以下は Customer 360に含まれているアプリケーションの一例です。
- Sales Cloud
- Service Cloud
- Marketing Cloud
- Commerce Cloud
- Tableau
- MuleSoft
- Slack
- Einstein
- Data Cloud
- Sales Programs
- Health Cloud
部門を問わず会社全体の業務効率や成果を向上できる点が、Customer 360を導入するメリットです。
Salesforceを導入するメリット
Salesforce製品のうち、特に代表的な「Sales Cloud」を導入するメリットとして以下の6つが挙げられます。
- マーケティング・営業活動の自動化・効率化ができる
- カスタマーサポートの効率化・品質向上につながる
- 簡単にナレッジ共有ができる
- 異なる部門・部署同士の連携を強化できる
- データに基づく効果分析・改善ができる
- 従業員のマネジメントがしやすくなる
以下、それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
マーケティング・営業活動の自動化・効率化ができる
まずは、マーケティング・営業活動の自動化ができる点です。リード情報の収集や、見込み度の見極め、タスクの作成など、マーケティング・営業活動で必要なさまざまな単純作業を自動化できます。
Salesforceは、営業担当者のサポートツールとして業務効率化につながる一面もあります。顧客に関するあらゆる情報(連絡先、過去のやり取り、購買履歴など)を一元管理できるため、営業担当者は顧客に関する情報をスムーズに取得しつつ、効率的なコミュニケーションが可能です。
カスタマーサポートの効率化・品質向上につながる
カスタマーサポートの効率化・品質向上につながるのも、Salesforceを導入するメリットです。顧客情報が一元管理されていることから、カスタマーサポートの担当者がすぐに顧客の情報や履歴を確認でき、スムーズかつ適切な対応ができます。問い合わせの自動受付も可能で、問い合わせ対応にかかる時間・手間を削減できます。
単に効率アップになるだけでなく、サポートの品質向上につながるのも重要なポイントです。個々の顧客にカスタマイズされた品質の高いサポートができることで、顧客の満足度向上や、長期的な関係を構築しやすくなる効果が期待できます。
簡単にナレッジ共有ができる
Salesforceを導入すれば、簡単にナレッジ共有ができるようになります。Salesforceはクラウドベースのシステムであり、情報がリアルタイムで更新されるため、常に最新情報を共有することが可能です。アイデアの共有や、フィードバックの収集なども簡単にできます。
例えば営業担当者が顧客訪問後、訪問報告をSalesforceに入力すると、その情報は即座に共有されます。他の営業担当者がその報告データを参照し、顧客情報や営業戦略を学ぶといった使い方も可能です。
異なる部門・部署同士の連携を強化できる
営業部門とマーケティング部門の連携など、異なる部門・部署同士の連携を強化できるのもSalesforce導入のメリットです。顧客データや販売データ、マーケティングなど全ての関連データが一元管理されるため、部門・部署外の情報にも簡単にアクセスできます。
例えば、マーケティング部門が実施した施策の結果をSalesforceに記録し、営業部門がこれらのデータを活用するケースを想定しましょう。営業部門は、マーケティング部門が用意してくれたデータのおかげで、リードの質を簡単に評価できます。効果的なフォローアップ戦略を立て、組織全体の売り上げ向上にもつながるでしょう。
データに基づく効果分析・改善ができる
蓄積したデータを活用することで、施策の効果分析や、営業活動の改善がしやすくなるのもSalesforce導入のメリットです。ダッシュボードやレポート機能により、さまざまな切り口での分析ができます。
例えば営業部門のパフォーマンスデータをSalesforceで集計・分析することで、個々の営業担当者の活動状況を視覚化できます。分析データに基づいて、成功している営業戦略や改善が必要な領域を特定し、トレーニングやリソースの配分を最適化することも可能です。
他にも、顧客からのフィードバックやサポートケースのデータをSalesforceで分析し、サービスの改善策を立案するなどの使い方もできます。
従業員のマネジメントがしやすくなる
従業員のマネジメントがしやすくなるのも、Salesforceを導入するメリットです。
Salesforceでは、個々の従業員の業務パフォーマンスや目標達成状況、KPI(重要業績評価指標)をトラッキングできます。従業員の成果を客観的に評価し、適切なフィードバックを出すなど、マネジメントや人事評価にも活用しやすいツールです。
例えば営業部門の場合、各メンバーの売り上げ目標達成率や顧客訪問数、成約率などをSalesforceで確認できます。従業員のパフォーマンスを把握することで、従業員の成長や、長期的なキャリア開発をサポートしやすくなり、組織全体のパフォーマンス向上も期待できます。
Salesforceの導入のデメリット・注意点
Salesforceの導入のデメリット・注意点として意識しておきたいのは、以下の3つです。
- 業務フローやルールの調整が必要
- 機能が豊富で導入のハードルが高い
- データの蓄積が必要
それぞれのデメリット・注意点を詳しく解説します。
業務フローやルールの調整が必要
まず注意したいのは、導入にあたって、従来の業務の進め方やルールを調整しなければならない場合があることです。特に長年にわたって同じプロセスを活用してきた企業にとっては、組織改革ともいえるような変化を伴うかもしれません。
例えばSalesforce導入に際して、紙ベースで行っていた見積もり作成や契約プロセスをデジタル化しなければならない場合があります。また、カスタマーサポート部門が使用していた複数の異なるシステムをSalesforceに統合する場合、既存のデータ移行とフローの調整が必要です。
機能が豊富で導入のハードルが高い
Salesforceはさまざまな機能が統合されたプラットフォームであり、導入のハードルが高い点にも注意しましょう。「多機能で使いこなせない」「社内に浸透しない」など、導入の時点でつまずく場合があります。
基本的には、Salesforceに精通した人材が社内にいる企業でなければ、自力での導入は難しいでしょう。社内にノウハウがない場合は、Salesforceパートナーが提供する導入支援サービスを利用するなどして、専門家のサポートを受ける必要があります。
導入時のよくある課題については「Salesforceの導入にまつわるよくある悩み・課題」で解説しています。
データの蓄積が必要
Salesforceの恩恵を感じるためには、ある程度のデータの蓄積が必要です。Salesforceは、蓄積されたデータを分析することで、ビジネス上の意思決定をサポートします。しかしリードや取引先のデータが少ない場合、分析の精度が低下しやすくなります。
特にリードや取引先のデータが少ないスタートアップなどでは、Salesforce導入のメリットを実感するまでに時間がかかるかもしれません。導入してすぐに効果を実感できるとは限らないという点は意識しておく必要があります。
Salesforceの導入が向いている企業・部門
Salesforceは、業種・規模を問わず幅広く導入できるプラットフォームですが、特におすすめできるのは以下のような特徴のある企業・部門です。
- マーケティング施策を効率化したい中堅・中小企業
- リード・取引先情報を効率的に管理したいセールス部門
- 顧客からの問い合わせ対応を効率化したいCS部門
それぞれの企業・部門について詳しく解説します。
マーケティング施策を効率化したい中堅・中小企業
Salesforceは大企業向けのイメージがあるかもしれませんが、マーケティング施策を効率化したい中堅・中小企業にも適しています。
Salesforceはカスタマイズ性が高く、ビジネスの規模に合わせて必要な機能だけを中心に使うことが可能です。例えば「Account Engagement(旧Pardot)」など、マーケティング向けのサービスを利用することで販売力を強化し、さらなる成長を目指すことができます。
リード・取引先情報を効率的に管理したいセールス部門
リード・取引先情報を効率的に管理したいセールス部門も、Salesforceの導入がおすすめです。導入によって、見積もりの作成や契約書の準備など、営業プロセスの多くのステップを自動化できます。営業担当者はルーティンワークから解放され、より重要な営業活動に専念できるでしょう。
特にリード・取引先情報を多く抱えているなど、大量のデータを管理する方法に悩んでいる企業におすすめです。
顧客からの問い合わせ対応を効率化したいCS部門
Salesforceは、顧客からの問い合わせ対応を効率化したいCS部門にも向いています。昨今はチャットボットの導入など、カスタマーサポート・カスタマーサービスの効率化・自動化の過渡期ともいえる段階であり、上記に関する課題を抱えている企業も少なくありません。
Salesforceの機能を使用すると、顧客からの問い合わせを自動で受け付け、適切なカテゴリや担当者への割り振りができます。よくある質問や解決策を、ナレッジベースとして構築・共有することも可能です。顧客から毎日多くの問い合わせが来る企業など、CS業務を効率化・強化したい企業に適しています。
Salesforceの導入にまつわるよくある悩み・課題
Salesforceの導入にまつわるよくある悩み・課題としては、以下の4つが挙げられます。
- 機能が多すぎて使いこなせない
- 使用頻度が低く浸透しない
- 集めたデータを活用できない
- カスタマイズが難しい
以下より、それぞれ詳しく確認していきましょう。
機能が多過ぎて使いこなせない
まずは「機能が多く、どのような機能があるか、どのようにして使えば良いか分からない」といった悩みです。Salesforceは多様な機能や高いカスタマイズ性が特徴ではあるものの、こうした特徴が逆にユーザーにとって使いにくさにつながる場合があります。
Salesforceの全機能を一度に導入しようとしても使いこなすのが難しいため、まずは基本的な機能から始め、自社のニーズに合わせて他の機能を追加していくのがおすすめです。Salesforceの使い方を学ぶための研修を実施するなどの取り組みも求められます。
Salesforceの使い方や学習方法については下記ページで詳しく解説しています。
使用頻度が低く浸透しない
Salesforceの導入で多くの企業が直面するのは、「使用頻度が低く、社内に浸透しない」という課題です。営業担当者が日常業務でSalesforceにデータを入力してくれないなど、さまざまなケースが考えられます。入力されるデータの量が不十分だったり、不正確だったりすると、データ分析にも悪影響が出てしまいます。
一般的にSalesforceが浸透しない理由は、担当者がSalesforceの価値を正しく理解できていないことです。研修では、基本操作だけでなく、日々の業務にどのように役立つかを知ってもらいましょう。
集めたデータを活用できない
Salesforceの導入にまつわるよくある悩み・課題として「集めたデータを活用できない」点があります。データ分析には専門的な知識が求められることも多く、そうした人材が社内にいない場合は、せっかく集めたデータが有効活用されないケースもあります。
アプローチとしては自社でデータ分析の人材を用意するか、外部から専門的な人材を採用する、コンサルティングサービスを利用するなどの方法があります。いずれも一長一短ですが、質の高いデータ分析を行いたい場合は、コンサルティングなど専門家の力を借りるのがおすすめです。
カスタマイズが難しい
「機能が多すぎて使いこなせない」に通ずる部分もありますが、Salesforceの導入には「カスタマイズが難しい」といった課題もあります。カスタマイズの自由度の高さがSalesforceの魅力ですが、逆に自社に合ったカスタマイズをどのようにすれば良いか分からず、効果的な拡張ができないといったケースもあります。
自社に合ったカスタマイズをするためには、自社のビジネスを詳細に分析し、どのようなニーズがあるのかを特定することが重要です。こうした場面でもコンサルティング会社など専門家の力が役立ちます。
Salesforceをスムーズに導入するためのポイント
Salesforceをスムーズに導入するためのポイントは、以下の4点です。
- 導入目的の明確化
- 専任の運用担当者の設置
- 無理のない段階的な導入
- 専門家のサポート
それぞれのポイントを詳しく解説します。
導入目的の明確化
Salesforceをスムーズに導入するためには、導入目的を明確にすることが重要です。Salesforceにはさまざまなサービス・機能があり、自社に合ったものを適切に選ぶ必要があります。具体的な目的を持たずに導入すると、必要な機能を見極めるのが難しくなり、結果的にシステムを十分に活用できません。
導入目的を決める際には、まずSalesforceを使用する予定の部門から意見を集め、現場のニーズを特定することが重要です。研修や人事評価などを含めた全体的な計画を立てつつ、サービスの選定やカスタマイズの計画を行いましょう。
専任の運用担当者の設置
専任の運用担当者を設置することも重要です。Salesforceは高機能なプラットフォームであり、導入から運用に至るまで、高度な専門知識が求められます。特に初期の段階では、組織に浸透させるためのノウハウも必要になってくるでしょう。
Salesforceは定期的にアップデートされるため、変更内容を理解し、システムを常に最新の状態に保つ意味でも運用担当者の存在は重要です。できれば一人の担当者ではなく運用チームを設置することで、導入をスムーズに進めることができます。
無理のない段階的な導入
Salesforceをスムーズに導入するためには、無理なく段階的に導入していくことがコツです。Salesforceのノウハウが全くない状態では、多くの機能を使いこなすのは難しいといえます。
いきなり会社全体で導入するのではなく、まずは一つの部門に絞って導入すると良いでしょう。例えば、まず営業部門にSalesforceを導入して、営業プロセスの効率化や顧客データの一元管理、パフォーマンスの向上などを目指します。
営業部門である程度浸透し、目標の達成に成功したら、自社のマーケティング活動との統合を目指してマーケティング部門にも拡大していくなど、徐々に会社全体へと広げていくようにしましょう。
専門家のサポート
Salesforceをスムーズに導入するためには、専門家のサポートを受けることも重要です。
依頼先としてはマーケティング支援会社・ITコンサルタントなどさまざまな選択肢が考えられますが、セールスフォース社に認定された「Salesforceコンサルティングパートナー」への依頼がおすすめです。
Salesforceコンサルティングパートナー認定企業は、Salesforceの導入やカスタマイズ、運用に関する豊富な経験と専門知識を持っています。
本記事では「機能が多過ぎて使いこなせない」「使用頻度が低く浸透しない」などいくつかの悩みを取り上げましたが、Salesforceコンサルティングパートナーに相談すれば、導入前・導入後の課題にも幅広く対応してもらえます。
まとめ
Salesforceは多機能で幅広い業種・業務で利用できるプラットフォームです。その機能を十分に活用できれば、組織にとって大きな成果をもたらします。導入や運用に不安がある場合は、Salesforceコンサルティングパートナーへの相談をおすすめします。
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