RTB Houseとは?配信面やターゲティングの特徴と始め方を解説

RTBHouseとは

「RTBHouse」の導入を検討しているものの、どのような特徴や機能があるのか分からないという方も多いのではないでしょうか?

RTBHouseとは、ディープラーニングで効果的・効率的な運用ができるダイナミック・リターゲティング広告で、RTBHouseを導入することで運用の手間をかけずにコンバージョン増加が期待できます。

本記事ではWebマーケティング担当者に向けて、RTBHouseの特徴や始め方などをわかりやすく紹介します。

【この記事で分かること】
・RTBHouseの特徴や配信面
・Criteo広告との違いや併走のメリット
・RTBHouseの始め方

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RTBHouseの4つの特徴

RTBHouseはディープラーニングの技術を採用した広告媒体です。以下の4つの特徴により、導入するとコンバージョンの向上が期待できます。

  1. ディープラーニングで広告配信を最適化
  2. 目的に応じた4つの課金方式
  3. リッチなクリエイティブ
  4. フルファネルでの配信最適化

RTBHouseが他の広告サービスと何が違うのか把握するために、この章で特徴を押さえておきましょう。
参考:RTBHouse(公式サイト)

1.ディープラーニングで広告配信を最適化

画像引用:RTBHouse媒体資料

RTBHouseはディープラーニングの技術により、広告配信の効果を高める特徴量を自動で判断できるのが強みです。例えばクリエイティブ(広告素材)や広告配信先、ユーザーの属性といった様々な項目を組み合わせ、成果が高まるポイントを見つけ出してくれます。

また、リアルタイムで見込み顧客をサーチし、ユーザーが各商品に対して「関心」「比較・検討」「購入」のどのステージにいるのかを判断します。

これらの機能でユーザーごとに細かく分析し、最適化した広告を配信するため、効果的にコンバージョンを増やすことできるのです。

さらに、構造化されていない複雑なデータでも広告運用に活用でき、事前に人間が指定した効果の高そうなターゲットに広告を配信をする、機械学習を採用している広告サービスより競争上の優位性を上げることできます。

RTBHouseのディープラーニングでは、機械学習で対象とならなかったホットリード(購入の可能性が高い見込み顧客)にも訴求することができます。
これにより予算の最適化がより進みやすく無駄の少ない広告配信が実現できます。
参考:テクノロジー(公式サイト)

画像引用:RTBHouse媒体資料

💡 ディープラーニングとは

ディープラーニングとは、深層学習と呼ばれるAI技術の1つです。
人間の脳神経回路(ニューロン)を模した多層のニューロンネットワークで構成されています。ニューロンネットワークのそれぞれの層でデータを処理し、多層化することで複雑なデータ処理・分析を高速で実行できます。

ディープラーニングは大量のデータから、特徴量(データの持つ法則性や重要度などの特徴)を自動で見つけられるのが強みです。その代わりに、大量のデータや高度な計算能力を持つシステムが必要です。
また、ディープラーニングと機械学習の違いは、特徴量を人間が入力・調整するかどうかです。

機械学習は人間が特徴量を入力したり調節したりする必要があるため、ディープラーニングよりも作業量が増えます。
例えば、犬と猫の画像を比較し分類するAIがあるとしましょう。機械学習の場合は「耳の形に注目する」や「顔の輪郭に注目する」など、特徴となるポイントをシステムに伝える必要があります。
対してディープラーニングは、大量のデータから「顔の輪郭や耳の形から判断できる」などのように、自動でチェックすべきポイントを算出できるのです。

人間では判断が難しい特徴量を見つけ出せるのがディープラーニングの魅力です。

参考:機械学習 | 用語解説 | 野村総合研究所(NRI)
参考:ディープラーニング(深層学習)| 用語解説 | 野村総合研究所(NRI)

2.目的に応じた4つの課金方式

RTBHouseは、ディスプレイ広告と動画広告で課金方式が異なります。
ディスプレイ広告の課金方式は、「CPA/CPS課金」「ダイナミックCPC課金」の2つです。

画像引用:RTBHouse媒体資料
  • CPA/CPS課金
    広告からユーザーが流入し、一定期間内のコンバージョンに対して課金される方式
  • ダイナミックCPC課金
    ユーザーが広告をクリックすると課金される方式で、クリック単価が変動し流入数の最大化を目指せる

メリット・デメリットを以下の表にまとめました。

課金方式 メリット デメリット
CPA/CPS課金 ・成果保証型なのでリスクが少ない ・配信ボリュームが出にくい
・AIの学習期間が長くなる
・配信終了後も成果に応じて課金が発生する
ダイナミックCPC課金 ・配信ボリュームが出やすい
・AIの学習期間が短い
・目標を達成しやすい
・配信停止で課金も止まる
・目標CPA/CPSによって、クリック単価が高騰するリスクがある

リスクを抑えて広告を出稿したい方はCPA/CPS課金が向いています。一方、ダイナミックCPCは成果を最大化したい方におすすめします。
※ダイナミックCPC課金もCPA/ROAS目標達成型なので、広告費だけが膨張する心配はありません。

動画広告で選択できる課金方式は、「CPM課金」「CPCV課金」の2つです。

画像引用:RTBHouse媒体資料
  • CPM課金
    動画広告が1,000回表示されるたびに課金される方式
  • CPCV課金
    ユーザーが動画広告を最後まで視聴すると課金される方式
    CPCV課金は完全に視聴された配信のみ課金されるので、広告費用が無駄になることはありません。
  • vCPM課金
    実際にユーザーが視認できた動画広告が1,000回表示されるたびに課金される方式

このようにRTBHouseの課金方式は、リスクを抑えられる方式とインプレッションを最大化できる方式から選択できます。
参考:ブランディングキャンペーン(公式サイト)

3.リッチなクリエイティブ

リッチなクリエイティブとは、バナーにアニメーションなどで動きを付けて訴求力を高めた広告素材のことです。マウスオーバーすると拡大画像の表示といったように、静止画よりも情報量を増やせます。
またRTBHouseはクリエイティブの豊富さも特徴で、利用できるクリエイティブの種類は以下のとおりです。

画像引用:RTBHouse媒体資料
ディスプレイ広告の種類 動画広告の種類
・テンプレートディスプレイバナー
・カスタマイズド・ディスプレイバナー
・ソーシャルバナー
・チャットバナー
・検索バナー
・パーソナライズド動画広告
・オーバーレイ動画広告

さらに新規顧客や既存顧客といった見込み顧客のレベルに応じて、最も高いパフォーマンスのクリエイティブを表示し、コンバージョンの最大化を狙えるのもRTBHouseの強みです。

4.フルファネルでの配信最適化

画像引用:RTBHouse媒体資料

ファネルとは、顧客が商品を認知してから購入に至るまでの各フェーズのことです。具体的には、「認知」「検討」「購入」のファネルがあります。

フルファネルとは、「認知」から「購入」のファネルまで一気通貫の対策をするマーケティング手法です。RTBHouseの各ファネルの施策は以下のとおりです。

ファネル 対象ユーザー 施策
関心(認知) サイト未訪問ユーザー ブランディング広告配信で認知拡大・サイト訪問を促す
比較・検討 購買意欲の低いユーザー ブランディング広告配信で購買意欲を高める
購入 購買意欲の高いユーザー リターゲティング広告配信で購入を促す

このようにフルファネルの配信最適化は、顧客育成やコンバージョンにつながります。

RTBHouseの配信面

画像引用:RTBHouse媒体資料

RTBHouseの配信面(広告配信先)は、Googleや海外ネットワーク、国内ネットワークに限られており、国内の大手ポータルやSafariといった他の広告媒体が活用している配信面を利用していません。

しかし限られた配信面のなかで、同程度のKPIを出すことに成功しています。これは、他の広告媒体で見逃していたユーザーに訴求しているためで、RTBHouseのディープラーニングの精度が高い証拠ともいえます。

その精度の高さは世界で支持を集め、顧客維持率が96%、月間インプレッション数が300億以上です。RTB Houseはダイナミック・リターゲティング広告サービスとしては後発組ですが、その精度の高さから年々取引金額を拡大させ、注目されています。
参考:RTB HOUSE 日本での媒体リーチ率の調査を実施

RTBHouseとCriteo広告との違い

画像引用:RTBHouse媒体資料

ダイナミック・リターゲティング広告の代表的なサービスといえば、Criteo(クリテオ)広告があります。そのため、「Criteo広告で良いのでは?」と思う方もいるかもしれません。

Criteo広告はフランスのCriteo社が運営しており、世界各国で1万9,000社を超える企業が利用しています。Criteo広告の主な特徴は以下の3つです。

  • AIが自動でバナーとリンクを作成する
  • AIが自動で顧客に広告を配信してくれる
  • Yahoo!に配信できる

これらに加えて、「高精度な広告配信ができる」や「バナー作成の手間が省ける」といったメリットがあります。

Criteo広告とRTBHouseの大きな違いはAIのアルゴリズムです。RTBHouseはディープラーニングを採用しているのに対し、Criteo広告は機械学習を採用しています。

機械学習は人間が定義したデータの特徴を機械に学習させる方法であるのに対して、ディープラーニングは効果を上げるための要素を機械が判別して学習していくという方式になります。

そのため、ディープラーニングを採用しているRTBHouseは、人間では判断が難しい特徴なども見つけ出すことができます。

Criteo広告については以下の記事で詳しく解説しています。

RTBHouseとCriteo広告を併走させるメリット

画像引用:RTBHouse媒体資料

RTBHouseとCriteo広告は、どちらか一方を選ぶよりも併走させることをおすすめします

一般的なダイナミック広告では、サイトへの訪問回数と購入確度が比例するという前提のもと広告配信が行われることが一般的です。

しかし、RTBHouseの場合は異なるアルゴリズムを採用しているため、Criteo広告ではコンバージョンしないと判断されたユーザーでも、RTBHouseではコンバージョンを獲得できる可能性があります。

このように、Criteo広告と併走させることでそれぞれの強みを活用できるため、コンバージョンの最大化を図れます。

RTBHouseにおけるITPの影響

ITPとは、Intelligent Tracking Preventionの略で、ブラウザのSafariに搭載されているトラッキング(追跡)防止機能です。ITPがあることでリターゲティング広告に必要な、Safariユーザーのトラッキング情報を入手できません。

そのため、RTBHouseにも影響があると思う方もいるでしょう。

しかし、もともとRTBHouseはSafariに広告を配信していないため、ITPの仕様が変更されても影響を受けることはありません。

ただし、自社サイトの顧客のSafari利用率が3割を超える場合は注意が必要です。トラッキングできるユーザー数が少ないと、AIの学習内容に影響があるためです。

もしSafari利用率が不明な場合は、Googleアナリティクスなどの計測ツールを使用し、自社サイトのユーザーが使用しているOSの割合をチェックしてみましょう。
参考:クッキーレス時代を受け入れる(公式サイト)

RTBHouseの始め方

RTBHouseを始めるには、まず配信条件を満たしているかを確認してください。

  • 配信可否条件(いずれかを満たす必要あり)
画像引用:RTBHouse媒体資料
  • ユニークユーザー数が月額30万人以上のサイトであること
  • サイト全体CV数×5%×実施CPA単価=150万円以上/月であること

次に最低出稿金額が50万円なので予算に問題がないこと、掲載を希望するサイトが掲載不可のジャンルではないことをチェックします。

掲載可 掲載不可
・ECサイト
・旅行
・価格比較系
・人材
・不動産
・通信系
・健康食品/薬
・タバコ/アルコール
・ギャンブル系
・アダルト/デーティングサイト
・電子音楽/動画系
画像引用:RTBHouse媒体資料

配信条件を満たす場合、RTBHouseを始める手順は以下のとおりです。

1. RTBHouseの「問い合わせ窓口」より直接連絡
2. ポーランドの本社で掲載可否を判断
3. 申込書の送付
4. タグ発行・フィードサーバー選択
5. タグ実装・フィードアップロード
6. タグ確認・フィードの取り込み
7. バナー作成・承認
8. 配信開始設定
9. 配信開始

最短2週間で配信を開始できますが、ポーランドの本部とのやり取りに時間がかかる場合もあるため注意しましょう。

まとめ

RTBHouseはディープラーニングのAI技術を採用したダイナミック・リターゲティング広告で、他の媒体では取り逃がしてしまうホットリードに訴求できるのが特徴です。

Criteo広告など機械学習ロジックを使用している広告と併走するかたちで、ぜひ配信を検討してみてください。

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