【Facebook広告】オフラインコンバージョンの実装方法 コンバージョンAPI連携(リード獲得広告)編

この記事でできること

  • リード獲得広告で獲得したリードを自動でCRMにインポートできる。
  • リード獲得広告でオフラインイベントに最適化した配信ができる。
  • CRM上の複数の顧客ステータス(セールスファネル)を加味した配信ができる。

※オフラインイベントの他の実装方法については以下の記事をご確認ください

>>オフラインCVを活用した広告運用について詳しく見る<<

リード獲得広告とは

リード獲得広告とはリードを獲得するための広告フォーマットで、以下の画像のように、5つのCVポイントを選択できます。

ここでは広く活用されている「インスタントフォーム」によるリード獲得広告でのオフライン最適化について説明します。

👉 ※インスタントフォームとは、LPに遷移させずにFB/IGプラットフォーム内でメールアドレスを入力できる広告フォーマットです。

リード獲得広告の種類

リード獲得広告は以下の3種類の方法で作成できますが、作成元で機能に制限があるか等が検証できていないため、ここでは広告マネージャーを使ったリード獲得広告に絞って解説します。

▼リード獲得広告の作成方法

リード獲得広告で使用できる最適化対象

  • 「リード」はメールアドレスの獲得に最適化します。
    • 標準イベントの「リード」イベントとは別物です。
    • CRMを連携しなくても使用可能です。※FacebookページからのCSVダウンロードでメールアドレスを取得可能。
  • 「コンバージョンリード」は連携しているCRMの情報を加味した最適化手法です。
    • CRM上の顧客ステータス(取引状況)をFacebook広告に送信することで、顧客の質を加味した広告配信が可能になります
    • 注意点としては、質の良い顧客の獲得に配信を寄せると媒体のCV量が少なくなり、機械学習のパフォーマンスが低下する可能性があります。CPAが多少上昇したとしても、歩留まりが良くなれば最終的な成約獲得単価が安価になる可能性もあるため、そこも加味した成果判断が必要になります。

CRM連携・セールスファネルの改善事例

コンバージョンリード(オフラインイベント)を使用する上での注意点

顧客の質を加味したオフラインイベント(=セールスファネルイベント)に最適化させるには、「リード」ではなく「コンバージョンリード」を使用する必要がありますが、コンバージョンリードを使用するためには設定時・運用時にいくつかの制限・推奨事項があります。

設定編

  • この機能はデータ検証フェーズである(2022年8月現在)
  • 少なくとも7日分のデータを継続的に送信する。週末はリードが得られないなどの個別事情もあるため、必ずしも連続した7日間である必要はない。
  • Facebook広告で獲得できたリードと一致するファネルイベントを同等数アップロードする。(リード獲得広告で100人リード獲得したら、その100人分のファネルイベントをアップする。)
  • 最低2段階のファネルイベントを送信する。推奨は3段階。
  • 必ず前の段階のファネルイベントも送信する。
  • 必要なパラメータをすべて含んでいること。

運用編

  • リード獲得広告 (インスタント フォーム) を使用する。
  • 毎月250件以上のリードを獲得する。
  • データを頻繁かつ定期的にアップロードする。 少なくとも1日1回アップロードすることを推奨。
  • 最適化したいファネルイベントは、リード獲得後1か月以内に発生するものイベントであること。
  • ファネルイベントの構成完了後、システムが自動分析し、分析完了後に学習期間になる(少なくとも30日)。この間も最適化として使用可能だが成果は不安定になることがある。

設定編

役割・データフローの整理

まずはこれから設定を進める上で「何のデータをどこに送るのか」データの流れを整理してから作業の手順を解説します。

最適化対象 挙動 データの流れ イベント発火
タイミング
リード リードの獲得 【FB→CRM】Facebook広告で獲得したリードをCRMに送る
※メールアドレスをCSVでDLするならCRM連携しなくても選択可能
広告上でメールアドレスが送信されたら発火
コンバージョンリード 質の高いリードの獲得 【CRM→FB】CRM上の顧客ステータス(取引ステージ)情報をFacebook広告に送る※CRM連携マスト CRM上で顧客ステータスが変更されたら発火(推奨)

<データフロー>

①リード獲得広告でメールアドレスを取得

②CRMにリード情報が格納される

③CRM上でリードのステータスが変更される(ファネルインベントの発生)

④Facebook広告にファネルイベントが送信される

作業手順

Facebook広告→CRM:獲得したリードの情報をCRMに送信する

獲得したリード情報には、メールアドレスや名前などの他にも様々な情報が含まれるため、これらをCRMにインポートします。※すべてをインポートする必要はありませんが、idはこのあと使用するため必須です。

インポート方法は以下の3つです。

方法 難易度
Facebookページ/Meta Business SuiteからのCSVダウンロードしたデータをインポートする 容易
Facebookページ/Meta Business SuiteとCRM連携による自動インポート 普通
イベントマネージャー(pixel)とCRM連携による自動インポート 普通

CSVダウンロードが最も容易ですが、即時送信や手間の軽減をしたい場合はCRM連携をオススメします。

CRM連携はZapierを利用して行うのが設定が容易でオススメです。

Zapier自体は無料でも使えますが、Zapier内のプレミアムアプリ「Facebook Lead Ads」を使用するために最低でも月2,000円程度かかります。

設定方法は以下をご確認ください。

  • ▼リード獲得広告に利用可能なCRMシステム
  • ▼Zapierを使用してCRMシステムをFacebookにリンクする

以下はZapierを使った連携の例です。

「Facebook広告で新しいリードが発生したらCRMに送信する」という設定です。

※おまけで取得したリードの情報をSlackに通知するという設定も追加しています。

<上記の内容>

トリガー:Facebookでリードが発生したら

アクション①:Hubspotにリード情報を書き込む

アクション②:Slackで通知する

  • ▼トリガー設定例
    • イベント「New Lead」新しいイベントが発生したら発火
    • 対象のアカウント・リード獲得広告で使用しているフォームの選択

▼アクション設定例

  • イベント「Create Contact」顧客情報を作成
  • アカウントの選択
  • 顧客情報を書き込む際の詳細情報を設定する(メールアドレス、名前、電話番号、リードid等)

設定する項目が多いので省きますが、HubspotアプリにFacebookアプリの項目を当てていけばリード取得が可能です。

②CRM→Facebook:CRM上の顧客ステータス情報(ファネルイベント)をFacebook広告に送る

  • 媒体画面での作業

連携手順は2通りあり、イベントマネージャー経由・広告セット経由のどちらでも大丈夫です(広告セット経由でも結果的にイベントマネージャーに遷移する)

  • イベントマネージャーの「データをリンク」を選択→「CRM」を選択→連携したいピクセルを選択→連携したいCRMを検索し選択
  • 広告セット→広告配信への最適化「コンバージョンリード」を選択→CRM連携「設定」を選択→連携したいピクセルを選択→連携したいCRMを検索し選択
連携手法 詳細 難易度
プラグインを使う Zapierを使って各種CRMと連携します。
Zapier・CRMの知識が必要です。
普通~やや難しい
自分でコードを追加 CRMサーバーから直接イベントをFBに送信します。CRM・API関係のプログラミング知識が必要です。 難しい

「自分でコードを追加」はAPIのバージョンアップのキャッチアップと対応が必要なため、高度なプログラミング知識が必要です。基本的には「プラグインを使う」をオススメします。

「プラグインを使う」を選択すると「Zapier」経由で連携することになります(下記画像)。FBリード広告IDが必要になるため、あらかじめFacebook→CRMの連携が必要となります。

上記「Zapierに移動する」を選択するとZapierが開かれ、以下のような画面に遷移します。

今回は媒体画面でHubSpotを選択しているため、HubSpotとFacebookを連携するためのアプリが用意されています。

この2つのアプリを使って「HubSpot上で顧客ステータスが変更されたら、Facebookにイベントを送信する」設定を行います。

  • ▼トリガーの設定例

HubSpotの部分ではトリガーイベントの設定(何がどうなったときに発火させるかの設定=顧客情報が書き換わったら発火させる設定)をします。

今回は「New Contact Property Change 」を選択し、新規顧客のプロパティが変わったタイミングで発火させますが、新規・既存問わず取引ステータスが変更したら発火する「Update Deal Stage」なども設定可能です。

またCRMの運用方法によって、どの項目に何の情報が入っているかは変わってきますので、自社のCRMのルールを把握しておく必要があります。

  • ▼アクションの設定例

顧客ステージ(取引状況=セールスファネル)を使用するために、以下の設定を行います。

  • イベントマネージャー上でのセールスファネル設定

イベントマネージャーにファネルイベントを送信できたらセールスファネルの設定を行います。

※上述したように、少なくとも7日分のデータを継続的に送信する必要があります。

セールスファネルの連携は公式ヘルプ中段の「セールスファネルを設定する」に詳しく書かれているためご覧ください。

設定が完了したら広告セットの「広告配信への最適化」で「コンバージョンリード」を選択したら完了です。

自動連携をする際に参考となるヘルプページ

▼コンバージョンAPIを使用するために必要なパラメータ

▼CRM連携に必要なパラメータ

【Facebook広告】オフラインコンバージョンの実装方法

Facebook広告のオフラインコンバージョンの実装方法4パターンの解説と、各パターンの実装方法、運用方法については下記の記事をご覧ください。

当サイトでは他にもオフラインコンバージョンについての記事が複数ございますので、ぜひオフラインコンバージョンを使った運用を検討されている方はご参考いただければと思います!

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