Account Engagement(旧Pardot)のメール計測・分析はどうする?レポートの見方を解説

Account Engagementには、メール配信時の到達率や開封率などを確認できる機能があります。ユーザーにメールがどのくらい読まれているかはマーケティングにおいて重要な指標のひとつです。メール計測・分析機能の使い方をしっかり把握しておきましょう。

当ページでは、Account Engagementのメール計測・分析機能の概要と詳しい使い方について解説しています。

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Account Engagement(旧Pardot)のメール計測・レポートの種類

Account Engagementには、送信したメールについて計測・分析できる以下の3種類のレポートがあります。

  • メールテンプレートレポート
  • リストメールレポート
  • 高度なメール分析レポート

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

メールテンプレートレポート

メールテンプレートレポートは、特定のメールテンプレートを使用して送信したメールに関するレポートです。例えば次の項目についての詳しいデータを確認できます。

  • 送信済みメール数(送った数)
  • 配信済みメール数(届いた数)
  • クリック数
  • クリック率
  • バウンス数(届かなかった数)
  • 開封率 など

メールテンプレートレポートの画面には使用しているテンプレート名の一覧が表示され、それぞれのテンプレートごとに各項目の計測値が表示されます。
どのテンプレートで多くクリックが発生しているかなど、テンプレートごとの効果を比較する際に役立つレポートです。

一覧のテンプレート名をクリックすると、より詳細なレポートを確認できます。

リストメールレポート

リストメールレポートでは、送信先のリストを指定して送信したメールに関するレポートを確認できます。確認できる項目には、次のようなものがあります。

  • 送信日
  • 配信到達率
  • 開封率
  • ユニークCTR など

メールテンプレートレポートと同様に、送信したリストメールの一覧ではメールごとの各項目の計測値の比較が可能です。また、リストメール名を選択すると送信したリストメールごとの詳細な情報を確認できます。

高度なメール分析レポート

高度なメール分析レポートは、一部のエディション限定の機能で、通常よりも多くの情報を分析できるレポートです。高度なメール分析レポートを利用できるエディションの場合、上記で解説した通常のメールレポートよりも多くのデータが表示されます。

高度なメール分析レポートの特徴は、送信したメールが「ユーザーにどの程度しっかり読まれたのか」を確認できる点です。「通読率」や「拾い読み率」など、開封率だけでは分からない「実際にメールが読まれたか」を推測するために参考になるデータを確認できます。

また受信者が使用しているメールクライアント(メールソフト)の種類も詳しく確認できます。
Account Engagementでは、メール作成時に「表示テスト」からメールクライアントごとに表示崩れがないか送信前に確認が可能です。この時、割合の多いメールクライアントが分かっていれば効率的に確認作業を進められるでしょう。

メールテンプレートレポートの使い方

ここからは、実際にメールの計測・分析する手順を見ていきましょう。ここでは、メールテンプレートレポートの使い方を紹介します。

上部メニューの「Account Engagementレポート」をクリックして、「メール」>「テンプレート」と進んでいくと、「メールテンプレート統計情報」が表示されます。

メールテンプレート統計情報の画面では、それぞれのメールテンプレートについて各項目の計測値が一覧で表示されます。絞り込み機能が付いているので、特定の条件に該当するメールテンプレートの効果を比較することも可能です。

特定のメールテンプレートの名前をクリックすると、以下のように「統計情報」の画面が表示され、より詳細なデータを確認できます。

送信総数・バウンス総数・配信到達総数・HTML開封率・総クリック数・ユニーククリック数など、メールの効果についての詳細なデータの確認が可能です。

詳細データ画面の右上にある「クリックレポートを表示」を選択すると、「トラッカーリダイレクト」画面に遷移します。

トラッカーリダイレクト画面では、そのメールテンプレートに含まれている各リンクがどの程度クリックされているかを確認できます。

リンクごとのユニーククリック数や総クリック数を見れば、メールテンプレートの中でユーザーがどのような情報に興味を持っているのかを推測できるでしょう。

「統計情報」の画面に戻り、ユニーククリック数の値をクリックすると、「プロスペクト」画面が表示され、クリックしたプロスペクト(見込み顧客)が誰なのかを一覧で確認できます。

リストメールレポートの使い方

続いて、リストメールレポートの使い方について見ていきましょう。

「Account Engagementレポート」>「メール」>「リストメール」の順にクリックすると、以下のような「リストメールの統計情報」画面に遷移します。

リストメールの統計情報の画面では、送信したリストメールについて各項目の計測値が一覧で確認できます。リストメールごとの効果を比較したい場合は、こちらの画面を活用しましょう。

詳細を確認したいリストメールの名前をクリックすると、以下のようにより詳しい計測値が見られる画面に遷移します。

この画面では、選択したリストメールの配信到達率・HTML開封率・クリック/開封率などが確認できます。

高度なメール分析レポートの使い方

高度なメール分析レポートを確認する方法は、リストメールの見方と同じです。

高度なメール分析レポートを確認できるパッケージを利用している場合に、以下のように「インタラクション」「メールクライアント」のタブが表示されます。

「インタラクション」タブで確認できるのは、「メールがどの程度読まれたのか」を表すデータです。

ここでは、以下の5つの項目の計測値を確認できます。

  • 一見または未読の割合:メールの開封時間が2秒未満の割合
  • 拾い読みの割合:メールの開封時間が2〜8秒の割合
  • 通読の割合:メールの開封時間が8秒以上の割合
  • 印刷の回数:メールが印刷された回数
  • 転送の回数:メールクライアントの転送機能によって転送された回数

通読や拾い読みといった項目をチェックすることで、開封率だけでは分からない部分の推測まで可能となります。

「メールクライアント」タブでは、メールを受け取ったユーザーが使用しているメールクライアント(メールソフト)の種類と割合を確認することが可能です。

各メールクライアントの割合は円グラフで表示され、どのメールソフトでよく受信されているのかを視覚的に把握できます。

左側の円グラフの詳細を確認したい部分をクリックすると、右側に「メールクライアント別の詳細」が表示され、さらに詳しい内訳を確認することが可能です。

Account Engagement(旧Pardot)のメール計測で活用したい関連機能

Account Engagementのメールの効果を十分に計測するために、レポート以外の機能も活用しましょう。特に以下の3つは、メールの反応を計測し、配信効率を高める上で重要な機能です。

  • Engagement Studio
  • 完了アクション
  • トラッカードメイン

それぞれ以下に詳しく解説します。

Engagement Studio

Engagement Studioは、メールの開封やリンクのクリックなど見込み顧客の行動を計測して、それに応じたメールの自動配信プログラムを作成できるツールです。

例えば「1通目のメールを開封したユーザーには、2日後に2通目のメールを送信する」といったステップメールの作成ができます。メールを開封したかどうかでプロスペクト(見込み顧客)を振り分けることも可能で、手作業では手間と時間がかかる作業を自動化できるのがメリットです。

Engagement Studioでは「トリガー」「ルール」「アクション」という3つのステップを組み合わせることで自動プログラムを作成できます。あらかじめ用意されている実行条件や内容を選んでいくことで、直感的にプログラムを作成できるのが特徴です。

Engagement Studioは、メールの開封やリンクのクリックなどメールの効果を計測して、それに応じたアクションを漏れなく実行するために役立ちます。レポート機能と併せて積極的に活用しましょう。

Engagement Studioの使い方について詳しくは以下の記事で解説しているので、ぜひご参照下さい。

完了アクション

完了アクションは、Account Engagementで送信したメールの開封など、プロスペクトが行動を起こした時に、設定したアクションを自動で実行する機能です。完了アクションも、メールの効果を計測するために役立ちます。

アクションの自動化という意味では前述のEngagement Studioと同様の機能ですが、Engagement Studioよりもシンプルなアクションを作成できるのが完了アクションの特徴です。

例えば「メールを開封したユーザーにスコアを付与する」といった簡単なアクションなら、完了アクションで作成できます。

プロスペクトがメールを開封したかどうかで分岐させるなど、複雑なアクション設定が必要な場合は、Engagement Studioを活用しましょう。

完了アクションとEngagement Studioをうまく使い分けることで、効率的にメールの効果計測を行うことができます。

トラッカードメイン

メール計測にあたっては「トラッカードメイン」の役割を把握し、適切に設定しておきましょう。

トラッカードメインとは、メールのリンクをクリックしたり自社のホームページを閲覧したりなど、プロスペクトのアクションを追跡・計測するために使用されるドメインです。

トラッカードメインはAccount Engagementの初期状態だと、「go.accountengagement」などデフォルトのドメインが使用されます。

メールに設置したリンクが自社のホームページのドメインとは違うものになってしまうため、そのままでは不信感につながる可能性もあり、クリックされにくくなってしまうでしょう。

トラッカードメインに自社の保有するドメインを設定しておくと、メール内のURLが自社のホームページなどと同じドメインに変換されるので、クリックされやすくなる効果が期待できます。

トラッカードメインの設定は、Webサイトのトラッキングに必要な「トラッキングコード」を設定するためにも必要です。トラッカードメインやトラッキングコードの設定について詳しくは、以下のページをご参照下さい。

まとめ

メールマーケティングにおいて「どのくらい読まれたか」「どのくらいクリックされたか」といった効果測定は、基本ともいえる活動です。

Account Engagementには3種類のメール計測・レポート機能があり、目的に合わせて柔軟に活用できます。Account Engagementを使ったメール配信を実施する際には、本記事で紹介したレポート機能をぜひ活用しましょう。

オーリーズはAccount Engagementを提供するSalesforceの認定パートナーであるセールスリクエストとの協業により、これまで多くの企業様を支援してきた実績があります。Account EngagementやSalesforceの導入・活用についてお困りのことがあれば、ぜひオーリーズにご相談下さい。

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