潜在層向け・顕在層向けの商談のポイント~成果につながる商談フローの組み立て方と実践法〜

こんにちは。セールスリクエストの林です。

現在までに、事業会社にてインサイドセールスの0→1の立ち上げやマネジメント、フィールドセールス、カスタマーサポートなどを経験してきました。その後デザイン会社にてインサイドセールスやフィールドセールスのプレイングマネージャ兼Opsの構築を経験し、現在はセールスリクエストにてマネージャー業務に従事しております

今回のテーマは「潜在層向け・顕在層向けの商談のポイント」についてご紹介します。

日々商談を行う中で、しっかりと事前準備をして良い提案ができたつもりでも、お客様にあまり響いていないと感じたことはありませんか?

その原因の一つとして、お客様のフェーズを意識せずに商談を進めてしまい、本来求められている内容とズレが生じている可能性が考えられます。

弊社は、さまざまな企業様のインサイドセールス支援を行う中で、フィールドセールスの方々とどのように連携し、どのような商談をすればお客様に満足いただけるのかを日々考えています。

本記事では、お客様のフェーズに応じた商談の進め方についてご紹介します。

潜在層向けと顕在層向けの商談とは?

まず商談を行うお客様には検討フェーズが存在します。
顕在層向けのお客様は、自社でも課題を明確に認識しており、その改善策としてツールの導入先を検討されているお客様となります。(予算取りも完了しているケースが多いです)
潜在層向けのお客様は、自社の課題を漠然と認識しているが、その解決策はまだ考えられていないお客様となっております。(予算が取られていないケースが多いです)
上記のケースは購買行動モデルのAIDMAで考えていただけると分かりやすいかと思います。

AIDMAとは

この検討フェーズを意識しないで商談を行っていくと、導入検討を考えているお客様のみ受注を行い、認知獲得をするべき商談を蔑ろにして、企業のイメージが悪くなるとともに顧客満足度が得られない状態となっていきます。
初期段階ではそれでも受注できる企業のみ受注すれば良いだろうと思いますが、どこかで限界を迎えてしまうタイミングが来ますので、潜在層にも認知獲得からナーチャリングを行っていく動きが重要となってきます。

<検討フェーズを意識しなかった場合の例>

こちらをよりイメージがしやすいよう、洋服の購入を例にしてご説明をします。

~物語の詳細~
自宅のポストに近所の洋服店のチラシが入っています。こちらをみてあなたは、「そろそろ寒くなってきたからトレンドのアウターでも見に行ってみるか〜」となり週末に洋服店へ行きます。

~トーク~
店員さん:「なにか気になりますか?」
私:「アウターが気になっていて〜」
店員さん:「そうだったんですね!であればこのダウンが今すごく人気がありまして、〇〇のような良さもあり、かなりオススメな内容となっております!」
私:「う〜ん。別にダウンがほしいわけじゃなくて、寒くなったらからトレンドの商品とか見にきただけなんだけどな。。。。」
——————
上記のような会話が在層向けと顕在層向けを意識しないでセールスをしてしまったときの会話となります。
本来はアウターが気になっているのであれば「どんな用途で使うのか?」「なぜアウターが気になっているのか?」「なぜそもそもお店にきたのか?」のヒアリングを行うことで、よりお客様にあう商品を紹介できたり、まだ決まっていないのであれば、それぞれの商品をシーン別で紹介ができたりしていたかもしれません。
ただ商談の場面では、こういった会話が行われているケースは多々あるので、今お客様の状態は潜在層(関心)なのかそれとも顕在層(欲求)まできているのかをヒアリングをしていくことが重要となります。

具体的な商談方法

今までの内容を踏まえてどういった商談であれば、潜在層や顕在層向けにとって良い商談になるかのフローをご説明いたします。

【商談フローの大枠】
1.オープニング
2.ニーズのヒアリング
3.「2」を基にしたニーズを満たす説明
4.クロージング

1.オープニング

オープニングの流れは「話題の提案→価値の提示→同意のチェック」となります。
話題の提案では、本日の打ち合わせに繋がったまでの経緯を整理してお話しを行います。
価値の提示では、本日の打ち合わせでこういった点でお役立ちができるのではないかという点をお伝えいたします。
同意のチェックでは、本日のお話を聞いていただき、もしご興味を持っていただけましたら【※ゴール設定】した内容を行って問題ないかの確認を行います。
※ゴール設定は、お打ち合わせの事前準備の際に決めたゴール設定となります。
商談目的が潜在層向けなのか顕在層向けなのかを意識したゴール設定を行う必要があります。

〜ゴール設定例〜
潜在層向けゴール設定:ニーズの把握・次回アプローチのタイミングを握るetc…
顕在層向けゴール設定:見積もり送付・2次商談の設定etc…

2.ニーズのヒアリング

次のフェーズでは、ニーズのヒアリングを行っていきます。
こちらは潜在層であれ顕在層であれ現状のニーズを確実にヒアリングしていきます。

〜ニーズとは〜
ニーズを聞くにあたってそもそも「ニーズとは?」何かということですが、「ニーズ=何かを改善・あるいは達成したいという顧客の要望」となります。
ニーズのワードとしては「〜したい、目的は〜、〜が必要だ、〜するのが目標だetc…」となります。
ただ実際の商談の場では、お客様からニーズとは別に「現在の状況」をお伝えされることもありますので、お客様の発したワードがニーズなのか現在の状況なのかを意識する必要があります。
現在状況のワードとしては「退職者がでて困っている、採用の応募単価が上がっているetc..」などのお困りごとの状況を表している言葉。

〜ニーズをヒアリングするにあたってのポイント〜
続いてニーズをヒアリングをするにあたって重要なポイントは、「お客様のニーズを明確に完全に認識のずれなく理解をする」ことです
1つずつ言葉を分解していくと、

  • 「明確」にという点に関しては、1つの曖昧なニーズに対して具体的にそれが何を指していて、ニーズが発生した裏のニーズが確認できている状態です。

  • 「完全」にという点に関しては、お客様の抱えているニーズが全て把握ができており、解決したい優先順位が見えている状態です。

  • 「認識のずれなく理解する」という点に関しては、顧客がイメージをしているニーズと担当営業マンが同じ絵を見れている状態となります。


〜「お客様のニーズを明確に完全に認識のずれなく理解をする」ためのヒアリング方法〜
下記のヒアリングを通じて、お客様で発生している曖昧なニーズごとにヒアリングを行います。

  1. 曖昧なニーズ

  2. 具体的なニーズ

  3. ニーズの裏のニーズ

  4. ニーズを生んだ状況


例)

  • 曖昧なニーズ:山にいきたい

  • 具体的なニーズ:どこの山に行きたいのか?→.高尾山 

  • ニーズの裏のニーズ:なぜ山に行きたいと思ったのか?→平日の仕事が多忙でデジタルデトックスをしたいと思ったから。

  • ニーズを生んだ状況:なぜデジタルデトックスをしたいのか?→平日も休日もデジタル機器を触っており、疲れてしまったため。


3.ニーズを満たす説明

「2.」でお客様にニーズのヒアリングができた後は、そのニーズをどう自社のサービスで満たすことができるかの説明を行い、価値を感じてもらえるようにいたします。
こちらも「2.」と同様、潜在層であれ顕在層であれ、ニーズを満たせる説明を行う必要があります。
ここでのポイントは商品のもつ「特徴」でお客様の「ニーズ」を解決することで「利点」を生み出すことがポイントとなります。

例:2.の例題から
・商品:サウナのサブスク事業
・お客様のニーズを生んだ状況:平日が仕事が多忙でデジタルデトックスをしたいと思ったから
・特徴:加盟されているサウナの店舗であれば、1時間単位から利用することが可能。平日も短時間で利用できるし、休日は1日かけて利用することも可能。
・利点:休日のデジタルデトックスにも繋がる&平日の短い時間帯でもデジタルデトックスに繋げることができるため、強制的にデジタルデトックスに繋げられる。
または、休日は山登りで自然を感じながら、平日も短時間ながらもサウナでデジタルデトックスを行うことも可能。

4.クロージング

最後にクロージングとなります。
ここのポイントとしては、「利点を再度振り返る」ことと「次回アクションの確認とお互いの実施内容の提案」を行うことです
利点の振り返りをする際に、お客様が不審や誤解や不満などがある場合については、再度このフェーズで納得いくように「2.」や「3.」に戻りながらニーズが他にないか引き出したり、利点が誤解なく伝えられているかを確認していきます。
利点が問題なくすり合った後は、「次回アクション」と「お互いの実施内容の確認」を行います。
「1.」のときに握ったゴールが顕在層向けの見積書の送付だった場合は、見積書の送付を行っていいかの確認や二次商談を組むことができるかの確認を行います。
今回が情報収集のような潜在層向けの商談だった場合は、今後ご検討いただけそうな予算組のタイミングの確認やどこのフェーズなった際に検討が行えるかの確認を行います。

商談方法のまとめ

潜在層向けと顕在層向けの商談のポイントとしては、オープニングの時点でお客様とMTGのゴールを握り合うと、お互いのストレスなく打ち合わせを進めることができるようになります。
そこからヒアリング・利点のお伝えをしたうえで、ゴール設定した内容から、次回アクションとお互いの実施内容を確認を行うことで、検討フェーズによる違和感がない商談となります。
また、事前のゴール設定や潜在層への商談後のアプローチについては、インサイドセールスとの連携が重要となりますので、商談前の架電でどのような内容をヒアリングいただくことが、商談でのゴール設定に繋がるのか、商談後にどういう観点から追客架電を行うことで、ストレスなくお客様のヒアリングを行い・利点を伝えることができるのか、このようなポイントを商談担当者からインサイドセールスに日々連携をできる体制を作って行きましょう。

また、事前のゴール設定や潜在層への商談後のアプローチには、インサイドセールスとの連携も重要です。

商談前の架電では、どのような内容をヒアリングすれば商談でのゴール設定につながるのかを意識する必要があります。

さらに、商談後の追客架電では、どの観点からアプローチすればお客様のストレスを減らしながら効果的にヒアリングを行い、利点を伝えられるのかを考えましょう。
こうしたポイントを商談担当者とインサイドセールスの間で日々連携し、スムーズに進められる体制を整えることが大切です。

さいごに

商談の場では、自社の商材の良さをたくさん伝えることで、お客様が買ってくれると思いがちですが、これは勘違いで、逆に顧客体験を悪いものとしてしまう可能性もあります。
それを防ぐために商談担当者とインサイドセールスが協力をしながら、お客様のニーズがどういったもので、今回の商談の期待値をしっかり把握することで、潜在層に対しても正しいゴール設定をした打ち合わせを行うことができます。

セールスリクエストは、こういった商談担当者と協力をしながらCRMを活用したインサイドセールス支援を得意としておりますのでご興味あればお問い合わせください。

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