営業成果を左右する「リスト管理」実践ポイント ~インサイドセールス部門で成果を上げるリスト戦略~

こんにちは。セールスリクエストの小畑(おばた)です。

これまで大手・ベンチャー含め、複数の事業会社にて営業・マーケティング・インサイドセールスなどの職種を経験してきました。

特にインサイドセールス領域では、0→1の立ち上げ、マネジメントなどを元に自身の経験を直接お客様に届ける形で貢献したい、という思いからセールスリクエストに入社しました。

現在は、クライアントへの業務支援・コンサルティング、自社の事業開発や新規営業活動をしたりと何でも屋さんをしています。

本記事では、自身の経験上、インサイドセールス組織を運営していく上で業務管理者が日々頭を悩ませる「リストコントロール (※) 」について、その難しさと攻略ポイントを解説していきたいと思います。

※「リストコントロール」とは、見込み顧客のリストを適切に管理し、効果的な営業活動に繋げるためのプロセスになります。具体的には、リストの品質維持、顧客情報のアップデート、社内への割り振りなど、見込み顧客のリスト管理全般を総称しております。

最初に

本記事では、インサイドセールス組織の管理者向けに解説していきます。

具体的には、SV(スーパーバイザー)、インサイドセールスマネジャーといった、現場寄りの管理者に寄り添った形でお届けしていきたいと思います。

もちろん、メンバーや営業・マーケティングなどの役割の方々にも、わかりやすくお伝えできればと思います。

リストコントロールの重要性

インサイドセールスは、非対面での営業活動を通じて商談機会を創出する重要な役割を担っています。

電話やメールなど様々な手段を用いて、見込み顧客にアプローチをし、受注に必要な商談を作っていくわけですが、その元となるリストは、見込み顧客の情報を集約した営業活動の基盤となります。

このリストを”正確に”、”正しく”管理をしていくことで以下の点でパフォーマンスに大きく影響を与えることができます。

  • 優先度の高い顧客へのアプローチ
    リストが適切に管理されていれば、温度感の高いリードを漏れなくフォローできます。

  • 属人化の防止
    リストが一元化されていない場合、個々の担当者に依存する属人的な管理が発生し、効率が低下します。

  • データの可視化
    リストが整理されていれば、営業活動の進捗や成果を簡単に把握でき、戦略の改善に役立ちます。


つまり、このリストのコントロールの術を掌握すれば、日々の業務活動の効率化や、営業成果の最大化を促進することができるのです。

リストコントロールの難しさ

ただし、言うのは易しで、実際にインサイドセールス組織を運営する際に直面する課題の一つが「リストコントロール」なんです。ホントに難しいです。

なぜなら、リストの管理が営業成果に直結するため、管理者はリストコントロールに特に注意を払う必要があります

日々、SVやインサイドセールスマネジャーの方々は厳しい目標数字に向き合いながら、リストコントロールに頭を悩ませています。

配下のメンバーの現在のスキルを見極めながら、「今日は誰にどのようなリストを渡そうか?」と考えないといけないのです。

リストの差配問題

具体的に、どんな点が難しいのでしょうか?

リストの枯渇問題や、リスト鮮度の維持、定期的なメンテナンスなど、、難しい点は色々ありますが、私が普段クライアントに向き合っている中で本当に難しいなと思っているのが、

リストの差配(割り振り)問題、、、これにつきます。

アポイント数や商談獲得数などの目標を達成するために、この割り振りという論点は適当には扱えません。
メンバーのスキルや知識、業務経験も一様ではないですし、リストを等しく割り振ったとしてもアポイントが取れる人、中々取れない人などばらつきが発生してしまいます。

また、雇用形態や勤務時間が異なるなどの変数が加わると、さらに難易度があがります。

極端なことをお伝えすると、この差配(割り振り)を少しでも間違えると、目標達成に対し大きなビハインドを生じさせるくらいにインパクトが大きいのです。

それぞれのメンバーの状態や状況を常にケアしながら、誰にどのリストを割り振るのか、目標を達成するためにどのリストを優先すればいいのか、を毎日向き合わないといけません。

リスト差配の攻略ポイント

では、どうすればいいか。
ここから、具体的にリスト差配を攻略していくためのポイントをお伝えしていきます。

実際にデータを用いて、数値起点でどの人にどのリストを割り振りをしていけばいいか、見るべきポイントを説明していきます。

まずお伝えしたいこととしては、数値は常に変わるものですし、変わる数値に細かく目を向けてもあまり意味をなしません。むしろ疲れるだけです。
そこで、まずは大きく数値が異なるところに目を向けて、どこの数字をどのように動かせば、成果につながりそうか?ということに着目して、人とリストをどう組み合わせるか、パズルを組み立てていく感覚でみていくと良いです。

攻略ポイント

  • 架電数・アポ数・アポ率を軸に、数字インパクトが大きい箇所を特定

  • 特定した箇所に対し、いつ・誰に・どのリストを割り振ればインパクトが大きいかを判断しにいく

  • 最終的には、架電数×アポ率×人×◯×△の掛け合わせで効率よくアプローチできるようにする


判断軸の例

2ヶ月分のエリア別に分けたデータがあります。このデータから、どこの地域がアプローチ先として有効か見てみましょう

例)エリア別実績の表

まずは、分かりやすいアポ数から見ていくと、地域②が最も数が取れていることが分かります。では、このまま地域②が最適かと言われるとそうではありません。

架電数とアポ率もみていきましょう。地域②は架電数が他に比べ圧倒的に多いですが、一方アポ率は最も低いです。

他のエリアも見ていきましょう。地域①と地域③がアポ率が高いため、架電リソースを相対的に地域①と地域③に寄せることでアポ数の改善余地があることがわかるでしょう。

次に人別に分けたデータを見ていきましょう。

例)架電メンバー別パフォーマンスの表

まず、Aさんが最もパフォーマンスが高いことが分かります。次にBさんがパフォーマンスが高く、C~Eさんは月ごとにばらつきがありますが、平均で見たら大きな差は出てきません。

しかしながら、C~Eさんも侮ってはなりません。C~EさんはA~Bさんに対し、架電数が多いのです。

アポ率起点で判断するなら、Aさん、Bさんに良いリストを渡していくのがベストですが、一方で、リスト量が潤沢にある場合、必ずしもアポ率がいいからといってAさんBさんに良いリストを渡すことが正しいといえないケースもあったりしますので注意が必要です。

割り振りの判断イメージ
ここまでのデータを単純に整理すると、

これらをリスト優先度別に差配するとなると、

  • Aさん:地域①リストを対応

  • Bさん:地域③リストを対応

  • C~Eさん:地域④ > ②の順でリスト対応

といった割り振りが適切ではないかという結論を導くことができます。

最後に

上記はあくまで考え方の例になりますので、
実際には、皆様でお持ちのリスト、メンバー、それぞれの状態に合わせて、最適な差配をおこなっていきましょう。

リスト差配に困っている方々に少しでも考え方のヒントになれば幸いです。

今回焦点を当てた差配を含め、リストコントロールはインサイドセールス組織の成功に欠かせない要素です。一方で、一元化の難しさ、優先順位付け、割り振りの難しさなど、色々な要素が複雑に絡んでおり、完璧にこなすことは難しいでしょう。

セールスリクエストでは、このような課題に対し、ご担当者様と伴走型で組織課題解決やインサイドセールスの内製基盤構築のご支援も可能ですので、ご興味あればお問い合わせください。

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