電話トラッキングツールを利用したコンバージョン計測について
電話経由でコンバージョンした場合の計測方法についてご存知でしょうか?
この記事では電話経由のコンバージョン計測について、大まかな仕組みと計測を行うために必要なツールの選定法についてご紹介します。
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目次
電話経由のコンバージョンを計測するには
広告配信を行う際に、最終的に電話でコンバージョンが発生する場合があります。正確に広告の評価を行うためには電話コンバージョンの計測を行う必要があります。
Web上のコンバージョンを計測する際は、サイト内にタグを設置し、特定の箇所をクリックしたユーザーにタグを発行することでコンバージョン計測を行っています。しかし、電話でコンバージョンが発生する場合は、Webから離脱した行動のためタグを発行して計測することはできません。
電話番号のクリック起点で疑似的に計測可能
電話番号のクリックをタグ発行の起点とすることで、疑似的に計測をすることができます。例えばGoogle広告やYahoo!広告では下記のような計測が可能です。
- Google広告
- 広告経由の通話数
広告表示オプションの電話番号アセット、住所アセットまたは電話専用広告から直接かかってきた電話を計測できる。 - ウェブサイトに掲載された電話番号への電話
広告をクリック後、ウェブサイトに掲載されているGoogle転送電話番号経由でかかってきた電話を計測できる。 - モバイルサイトに掲載された電話番号に対するクリック
広告をクリック後、モバイル版のウェブサイトに掲載されている電話番号、ボタン、リンクをクリックしてかかってきた電話を計測できる。ただし、通話自体ではなく、通話リンクのクリックのみが計測可能。 - 電話専用広告と電話番号アセットのクリック数
電話専用広告と電話番号アセットのクリック数を計測できる。 - 通話コンバージョン データのインポート
別のシステムで計測している通話コンバージョンのデータを Google広告にインポートできる。
- 広告経由の通話数
参考:通話コンバージョン トラッキングについて(公式ヘルプページ)
- Yahoo!広告
広告をクリック後、ウェブサイトを訪問したユーザーが電話発信用リンクをタップまたはクリックした件数を計測できる。
参考:コンバージョン測定の新規設定(電話発信)【検索広告】(公式ヘルプページ)
Google広告の転送電話番号を活用する以外の方法は、いずれも電話番号のリンククリックによる計測になるので、クリックせずに電話をかけるユーザーや誤タップの発生等により正確に計測することはできません。
正確に計測するなら、電話トラッキングツールを導入
電話経由のコンバージョンを正確に計測したい場合は電話トラッキングツール(コールトラッキングツール)の導入が必要です。
電話トラッキングツールの大まかな仕組み
電話トラッキングツールでは、計測を行いたいメディアやキャンペーンごとに計測用の電話番号を発行します。ユーザーが計測用に発行した電話番号に対して電話をかけると、トラッキング計測用のサーバーを経由してから企業に電話がつながるようになります。トラッキング計測用サーバーでは電話履歴が記録され、どの計測用番号から電話が来たかで流入元を判断しています。
これにより、何を見て電話をかけてきたか分からなかった状態から、例えば「Google広告用に発行した電話番号から電話が来ため、Google広告経由のコンバージョンが1件発生した」と分かるようになります。
以上が電話トラッキングツールの大まかな仕組みとなります。電話トラッキングツールは複数ありますが計測の仕組みはおおむね同じです。
電話コンバージョンが発生しやすいサービス
下記に挙げるようなサービスは電話によるコンバージョンが発生しやすいので、電話トラッキングツールの活用度は高くなる傾向があります。
- 高齢者向けサービス
高齢者のユーザーが多い健康食品や宅配食などのサービスは、ウェブサイト上に電話番号を目立つように掲載しているケースも多く、電話での問い合わせ(注文)が多いサービスです。
- 緊急性が高いサービス
トイレつまりや水漏れ修理など「24時間緊急対応」なども展開しているような緊急性の高いサービスも電話での問い合わせが多いサービスです。
- 飲食店や学習塾など
飲食店や学習塾のように、電話での問い合わせ頻度が高い業種も電話コンバージョンが発生しやすいです。
特に、学習塾のように授業内容や受講料など、ウェブ上で簡素に情報を示せない場合は電話での問い合わせが多い傾向にあります。
主な電話トラッキングツール
参考用におもな電話トラッキングツールを3つ、特徴と合わせてご紹介します。
Call Data Bank
オンライン・オフラインの広告種類を問わずあらゆる媒体に対応したツール。
▼特徴
- 初期費用とシステム費用が0円
- 既存電話番号の流用が可能
- Google広告、Yahoo!広告との連携可能
- APIでGAや外部CRMツールとの連携可能
Delacon
ウェブ広告やオンラインメディアのトラッキング機能が充実したツール。
- 流入元の媒体名、検索キーワード、利用デバイス、参照元LPのURLなど詳細なトラッキングが可能
- 同一ウェブページ上でアクセスごとに異なる電話番号を表示する機能でウェブサイトの訪問者を正確にトラッキング可能
- APIでGAや外部CRMツールとの連携可能
コール・インテリジェンス
雑誌やチラシなどのオフラインメディアの計測に強みをもつツール。
- 電話番号発行数は業界トップシェア
- 流入元の媒体情報のほかに、通話料金に関する情報も取得可能
- 電話の取りこぼし対策機能が充実
電話トラッキングツールを導入する際に検討したいポイント
ここでは電話トラッキングツールを選ぶ際に、価格以外で注目すべき項目について説明します。
既存の電話番号が流用できるか
電話トラッキングツールは計測用の電話番号を発行して計測を行うため、ユーザーが架電を行う電話番号が既存のものと変わってしまいます。
しかし、一部の電話トラッキングサービスでは、既存の電話番号をツール会社のものとして契約変更し、電話番号を流用することが可能な場合もあります。既存の電話番号を残しておきたい場合は、ツール会社に確認してみましょう。なお、電話番号を流用する際は別途手数料が発生することが多いです。
パラメーターデータの取得ができるか
電話トラッキングでは、ユーザーがどの電話番号にかけたかで流入経路を判断する仕組みのため、ユーザーが電話をかける直前にどんなキーワードでサイトを見ていたか、どの広告パラメーターが発行されていたか、などを取得することは難しいです。
ただ、ツールによっては、流入ユーザーごとにパラメーターデータを取得し閲覧時間と架電時間を突合させることで、上記のデータを計測することができます。
計測の精度は発行を行う電話番号の本数に左右され、多くのツールでは電話番号の発行本数によって初期費用が変わるため注意が必要です。
まとめ
電話トラッキングツールは、計測用の電話番号を複数発行することで流入元を判別し計測を行います。根本の仕組みはおおむねどの計測ツールでも同じですが、利用料金や計測範囲、電話番号を流用できるかなどがツールにより違いがあるため、電話トラッキング導入検討時は、条件にあった計測ツールを選ぶことをおすすめします。
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