Salesforceのメールテンプレートの作成方法と使い方を詳しく解説

Salesforceのメールテンプレートは、メール送信業務の効率化に便利な機能です。
送信先に合わせて宛名を自動挿入するなどの設定もでき、大量の顧客に一斉メールを送る際にも役立ちます。

この記事では、Salesforceのメールテンプレートの種類から具体的な作成手順、さらに使い方のコツまで詳しく解説します。
Salesforceの活用をお考えの方はぜひ参考にして、業務の効率化にお役立て下さい。

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詳しいサポートをご希望の際には、お気軽にお問い合わせ下さい。

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Salesforceのメールテンプレートとは

Salesforceのメールテンプレートは、メールの件名や本文などの定型文・雛型をあらかじめ作成しておける機能です。

「差し込み項目」を使って自動的に情報を挿入でき、例えば送信先に合わせて本文中の宛名を自動的に変えるなどの設定ができます。

この機能を使えば、メールを作成する手間を削減でき、担当者の業務効率が向上します。
休業案内や新製品のお知らせなど、特定の対象に向けて一斉送信するメールを作成するのに便利です。

また担当者ごとにメールの内容や書き方が違ってしまうことも防止でき、ブランドや企業イメージの一貫性を保つことにも役立ちます。

Salesforceのメールテンプレートを使ってできること

Salesforceのメールテンプレートで利用できる主な機能は以下の2種類です。

  • 項目の自動差し込み
  • レターヘッド画像の挿入

それぞれ詳しく見ていきましょう。

項目の自動差し込み

Salesforceのメールテンプレートでは、宛名などの項目をメール本文中に自動的に差し込むことができます。

以下の例文のように、差し込み項目を指定する特殊な文字列をテンプレートに入力することで、宛名や担当者名などを送信相手に合わせて自動的に変えて送信することができます。

「{{{Recipient.Name}}}様。いつも大変お世話になっております。」

上記の『{{{Recipient.Name}}}』の部分に対して、Salesforceに保存されている顧客データが自動的に参照され、

「田中様。いつも大変お世話になっております。」

というように、送信先に合わせた文面に自動調整されます。

他にも、契約日や注文番号など、さまざまな情報を差し込むことが可能です。
大量のメールを一括送信する場合でも、送信先ごとに本文を書き直す手間を省くことができます。

レターヘッド画像の挿入

Salesforceのメールテンプレートでは、レターヘッドに画像を挿入することも可能です。
例えば、企業のロゴや季節に合わせたデザインをヘッダー部分に設定することで、メールのデザインを向上させ、顧客の目を引くメールを作成できます。

一度作成したレターヘッドは、複数のテンプレートで使い回すことも可能です。
自社の企業イメージを表現するレターヘッドなど、汎用的なレターヘッドを用意しておけば、さまざまなテンプレートを作成する際に活用できるでしょう。

Salesforceのメールテンプレートの種類

Salesforceのメールテンプレートは、以下の3種類があります。

  • Classicメールテンプレート
  • Lightningメールテンプレート
  • メールテンプレートビルダー

Classicメールテンプレートは、「Salesforce Classic」で使用できる従来形式のメールテンプレートです。
Salesforceの新しいインターフェースである「Lightning Experience」でも廃止されずに残っており、引き続きテンプレートの新規作成と、作成済みテンプレートの使用ができます。

Lightningメールテンプレートは、Lightning Experience用にリリースされた新しい形式のテンプレートです。
差し込み項目の文字列の記載ルールなどを覚えなくても、差し込みたい項目を選ぶだけの直感的な操作で入力できます。

メールテンプレートビルダーは、ドラッグ&ドロップなどのビジュアル操作でHTMLメールを作成できるツールです。
直感的な操作で本文中に画像やリンクボタンなどを追加でき、コンテンツが充実したメールテンプレートを簡単に作成できます。

Lightningメールテンプレートの作成方法

Classicメールテンプレートでできることは基本的にLightningメールテンプレートでも可能です。
そのため今から使い方を覚えるなら、新しい形式であるLightningメールテンプレートを使用しましょう。

新しいツールとしてはメールテンプレートビルダーもおすすめですが、応用的なツールなので、まずは基本となるLightningメールテンプレートの使い方を覚えるのがおすすめです。

以下、Lightningメールテンプレートの作成方法について詳しく解説します。

作成の手順は次の3ステップです。

  1. メールテンプレートフォルダの有効化
  2. 新規メールテンプレート情報の入力
  3. メッセージコンテンツの作成

一つずつ詳しく見ていきましょう。

1. メールテンプレートフォルダの有効化

まず、メールテンプレートを保存するためにフォルダを有効化します。
Salesforceのトップ画面を開き、アカウントアイコンの付近にある歯車マークをクリックして、設定画面を表示しましょう。

検索窓に「メールテンプレート」と入力すると、ClassicメールテンプレートとLightningメールテンプレートが表示されるので、Lightningメールテンプレートを選択します。
「フォルダおよび拡張共有」をオンにすれば、設定は完了です。

2. 新規メールテンプレート情報の入力

次に、実際にメールテンプレートを作成します。
Salesforceのトップ画面にあるアプリケーションランチャーから「メールテンプレート」を検索しましょう。

すると「メールテンプレート」のタブが表示されるので、そこから「新規メールテンプレート」を選択します。

新規メールテンプレート画面の上部にある「情報」のセクションでは、以下の項目を入力します。

  • メールテンプレート名:「フォローメール」など用途が分かりやすい名前を付ける
  • 関連エンティティ種別:テンプレートに差し込む項目を参照するオブジェクトを選択する

3. メッセージコンテンツの作成

次に、下部の「メッセージコンテンツ」のセクションで、テンプレートの件名や本文を入力していきます。

右下の「差し込み項目の挿入」をクリックすると、差し込む項目を選択できます。
「差し込み項目の挿入」画面で「氏名」など、差し込みたい項目名を検索して選択し、右下の「挿入」をクリックすることで、選択した項目が挿入されます。

本文を作成したら右下の「保存」をクリックして完了です。

Salesforceでレターヘッドを作成する方法

テンプレートには、テキスト以外にもメールのトップにロゴマークなどの画像を差し込むことも可能です。
まず、アプリケーションランチャーから 「拡張レターヘッド」 を検索して開きます。

右上の「新規」をクリックしましょう。

次に「新規拡張レターヘッド」の画面から、画像などメールのトップに差し込みたいコンテンツをアップロードして設定します。画像の挿入は右端の画像アイコンから行いましょう。

レターヘッドの編集が終わったら、右下の「保存」をクリックします。

作成したレターヘッドは、Lightningメールテンプレートの作成画面から簡単に呼び出せます。
季節ごとやイベントごとなど、利用シーンの異なるレターヘッドを複数保存しておくことも可能です。

レターヘッドに画像やロゴマークを設定することで、企業のブランディングやメールの内容が分かりやすくなる効果が期待できます。ぜひ活用しましょう。

メールテンプレートを使ってメールを送信する方法

次に、メールテンプレートを使って実際にメールを送信する手順を見ていきましょう。

メールテンプレートの挿入

メール作成の画面を開き、左下のツールバーにある「テンプレートを挿入」アイコンをクリックしましょう。

作成済みのテンプレートのリストが表示されるので、使いたいテンプレートを選択します。

警告が表示されるので「挿入」をクリックしましょう。

これでメール本文に対して自動的にテンプレートの内容が挿入されます。
テンプレートを挿入すると作成中の本文は上書きされるので、本文の加筆や修正を行う時はテンプレートを挿入した後に行いましょう。

メールをプレビュー

メール作成画面の左下にある「メールをプレビュー」をクリックすると、作成した内容が表示されます。

プレビュー画面で差し込み項目が正しく反映されているか確認し、問題がなければ「閉じる」をクリックしましょう。

あとは通常通りメール送信の操作を行うことで、テンプレートを使ったメールが送信されます。

メールテンプレートを作成できない場合の対処法

設定でメールテンプレートを検索しても出てこないなど、メールテンプレートの作成ができない場合、権限の設定ができていない可能性があります。
ここでは解決策として権限設定の方法を見ていきましょう。操作手順は以下の4ステップです。

  1. 権限セットの作成
  2. オブジェクト設定
  3. システム権限の設定
  4. 割り当ての管理

以下に、各ステップの手順を詳しく解説していきます。

1. 権限セットの作成

メールテンプレートを表示するには、「オブジェクトのアクセス権」や「フォルダの編集権限」などを設定する、権限セットの作成が必要です。
メールテンプレートが作成できない場合はこの権限が付与されていない可能性があるため、以下の方法で確認し設定しましょう。

まず、クイック検索から「権限セット」を探して、権限設定の画面を開きます。

次に「新規」をクリックしましょう。

「権限セット情報の入力」画面で、「表示ラベル」「API参照名」「ライセンス」など権限セットの詳細を入力して、右下の「保存」をクリックします。

2. オブジェクト設定

次に権限の具体的な内容を設定する操作を行います。「オブジェクト設定」をクリックしましょう。

表示された一覧から「メールテンプレート」を選択します。

次に「編集」をクリックします。

「タブの設定」にある「利用可」と「参照可能」のチェックマークを確認します。チェックが入っていなければ両方ともチェックを入れ、「保存」をクリックしましょう。

次に左上の「権限セット概要」をクリックして前の画面に戻りましょう。

3. システム権限の設定

次にメールテンプレートのフォルダ作成などシステム関連の権限も設定しておきましょう。「システム権限」をクリックします。

システム権限の画面で「編集」をクリックしましょう。

一覧から「Lightningメールテンプレートのフォルダ作成」と「公開Lightningメールテンプレートを管理」にチェックが入っているか確認します。入っていなければチェックを入れましょう。

上部にある「保存」をクリックします。
最後に設定した権限の確認画面が表示されるので「保存」をクリックしましょう。

4. 割り当ての管理

続いて作成した権限セットを、メールテンプレートを作成できるようにしたいユーザーに割り当てましょう。「割り当ての管理」をクリックします。

「割り当てを追加」をクリックしましょう。

一覧から権限を割り当てたいユーザーを探しましょう。ユーザー氏名の左にあるチェックボックスを確認し、チェックが入っていなければクリックしてチェックを入れます。

「割り当て」をクリックして設定は完了です。

Salesforceのメールについて知っておきたい機能や連携ツール

Salesforceからのメール配信を効率化するために、他の機能や関連ツールについても知っておきましょう。おすすめの機能・ツールは以下の3つです。

  • リストメール
  • Account Engagement(旧Pardot)
  • AppExchangeのアプリケーション

以下に一つずつ解説します。

リストメール

リストメールは、Salesforceで設定した複数の連絡先リストに対して、一括でメールを送信できる機能です。「リード」や「取引先責任者」オブジェクトに保存されているメールアドレスのうち、特定の条件にマッチする宛先だけを抽出して一括でメールを送信するなどの操作ができます。

リストメールはSalesforceの標準機能なので、カスタマイズ不要ですぐに使えることがメリットです。指定した日時にメールを送信するようスケジュール設定することも可能ですが、シナリオメールなど特定のトリガーで自動送信するメールの設定はできません。

シナリオメールやメルマガなど、メールマーケティングの機能を使いたい場合は、次に紹介するAccount Engagement(旧Pardot)の導入がおすすめです。

またリストメールの本文は最大32,000字、件名は最大3,000字までの制限があります。また、1日に送信できるメール数は5,000通までの制限があり、超えないように注意が必要です。

Account Engagement(旧Pardot)

Account Engagement(旧Pardot)は、Salesforceが提供するMAツールです。

Account EngagementとSalesforceを連携させると、シナリオメールなど自動的なメール送信によるマーケティング施策を大幅に効率化できます。

シナリオメールとは、リードの特定のアクションやステージに応じて自動的にトリガーされるメールのことです。Webサイト訪問後のフォローアップメールや、特定のダウンロードを行ったユーザーへの案内メールなどを自動化できます。

Account Engagementの特徴については、以下の別記事で詳しく解説しています。

AppExchangeのアプリケーション

AppExchangeは、Salesforceを拡張するためのさまざまなアプリケーションが提供されているマーケットプレイスです。メール送信を効率化するアプリケーションも多数公開されています。

例えばSalesforce上の連絡先情報を使ってSMS送信ができるアプリなど、Salesforceのメール機能を拡張できる、さまざまなアプリケーションがあります。自社のニーズに合ったアプリケーションがないか探してみましょう。

AppExchangeについて詳しくは、以下の記事で紹介しています。

まとめ

Salesforceのメールテンプレートは、宛名の自動差し込みなどが可能で、効率的にメールを送信するために役立ちます。レターヘッド画像を挿入することで視覚的な訴求力を強化することも可能です。

オーリーズでは、BtoB業界に特化した広告運用代行サービスを提供しており、認知からインサイドセールスまで一気通貫で支援しています。さらにSalesforce認定パートナーであるセールスリクエストと協業し、ナーチャリングや商談化フェーズにおけるSalesforceの活用支援も行っています。

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